2020年7月26日日曜日

「板書で見る全単元・全時間の授業のすべて 算数 小学校3年下」まもなく発刊

お待たせしました。大好評をいただいている東洋館出版社の算数板書シリーズ下巻が間もなく発刊されます。今回,私は3年生下巻を担当しています。


「板書で見る全単元・全時間の授業のすべて 算数 小学校3年下

     ー令和2年度全面実施学習指導要領対応ー」東洋館出版社




下巻は,私の他に算数を熱く愛する新潟の志田先生,京都の樋口先生,兵庫の久保田先生,和歌山の小谷先生にも執筆のご協力をいただています。


下巻も,上巻同様,全単元・全時間の授業を板書とともに掲載しています。

さらに,下巻にも授業DVDが付録で付いています。大変にお得で役立つ本です。もうすぐ発刊です!

2020年7月24日金曜日

算数夏祭り 満員御礼!

8月8日開催のZoomによる算数夏祭り,とうとう定員の100名に達しました!
早々に申し込みいただいた先生方,ありがとうございました。これ以上の定員増加は現段階では予定していません。申し込みを検討されていた先生方,申し訳ありません。

算数夏祭りは新潟の算数サークルが主催します。今回は新型コロナウィルス感染予防の観点からZoom開催となりました。そのため,全国各地からオンラインでの参加が可能となりました。例年以上に全国各地からの先生方の参加申し込みがありました。ありがとうございます!主催する新潟の先生方にとっても,算数の熱い思いや実践を全国に発信するまたとない機会になります!

8月8日,画面上での出会いにはなりますが,お待ちしています!

2020年7月23日木曜日

位分け分けと筆算は親友

2年生「たしざん⑵」の授業のその後です。

子どもたちは,十の位同士のたしざんを,位分け分けの計算方法で取り組みました。この方法では,「99+81」「25+78」の計算は面倒になると,多くの子どもは考えていました。ところが,実際に計算をしてみたら案外簡単なことを子どもたちは実感しました。


 そこで,次のように投げかけます。

「百の位になっても,位分け分けはできるかな」

この段階では,「できるけど,難しそう」「できるけど簡単」の両者の声があがりました。子どもたちは,簡単レベルとして100+100,難しいレベルとして125+45165+186の計算を考えました。

 

この中の,125+45の式を位分け分けで計算してみることにしました。

 位分け分けの数の分け方の1つが,125100205に分け,45405に分ける方法でした。そこで,なぜこのように分けたのかを子どもたちに考えさせます。

「百の位,十の位,一の位と分けたんだよ」

「位で分けると計算がしやすいでしょ」

「位で分けると,位分け分けも,筆算も計算がしやすいでしょ」

 

 位分け分けの話題をしているのに,子どもたちの話の中から「筆算」の話題が出てきました。そこで,なぜ筆算の話題が出てきたのかも考えさせました。

「筆算も一の位,十の位,百の位と計算するから,位分け分けと同じ」

「計算の順番も,筆算と位分け分けは同じだよ」

「だから,筆算と位分け分けは親友なんだよ」

 

 子どもたちがこれまでに取り組んできた「位分け分け」の計算方法も,「筆算」の計算方法も計算の仕方は共通しています。百の位の計算に取り組むことで,子どもたちはその共通点に気付くことができました。さらに,「位分け分け」と「筆算」の計算方法を「親友」という言葉で表すことができました。子どもらしい素敵な表現で両者を結びつけることができました。

2020年7月22日水曜日

算数夏祭り 最終増員です!

算数夏祭り,一気に定員に達しました。ありがとうございます。

申し込みを検討されていた先生方,増員をお願いしています。もう少しお待ちください。次が最終増員になります!

2020年7月20日月曜日

位分け分けは簡単?

 2年「たしざん⑵」の導入場面です。次の問題を子どもたちに投げかけます。

「ペットボトルを先月は74個,今月は65個拾いました。合わせて何個拾いましたか」

 式が7465になることは,すぐに分かりました。そこで,「筆算を使わずに答えを求めることができるかな?」と子どもたちに投げかけます。「簡単だよ!」という自信に満ちた声が多数聞こえてきます。そこで,ノートに計算をしてもらいました。

 

多くの子どもたちが取り組んだ計算方法が,左写真にあるような「位分け分け」と呼ばれる方法でした。たされる数・たす数をそれぞれ十の位と一の位に分けます。その後,同じ位同士の数値を計算しきますす。これまでにも似たような計算場面で子どもたちが取り組んできた方法です。

 

 この後,次のように子どもたちに投げかけます。

「筆算を使わなくても,位分け分けで計算ができたね。位分け分けならどんな計算でもできそうだね」


 私のこの投げかけに対する反応は,「どんな計算もできるよ」「えー,やりにくいのもあるよ」と分裂しました。

「やりにくい」と考える子どもからは,「繰り上がりがあるとやりにくいよ」と声があがります。しかし,7465も十の位の計算は繰り上がりがあります。

この指摘に対しては,

「十の位の繰り上がりは百の位にすぐに書けるけど,一の位の繰り上がりを十の位に書くのが面倒」

「例えば,4665は一の位が繰り上がるから面倒」

と,具体例をあげた声が生まれてきます。


 そこで,位分け分けがやりやすい式とやりにくい式を発表してもらいました。下のような式

が発表されました。6456に対しては,

「一の位が繰り上がるから面倒だ」

という声が多数あがりました。ところが,実際に位分け分けで計算をした子どもからは,「あれ,簡単だ」という声が次々にあがりました。


 算数では,子どもたちが具体的事例を挙げながらそれまでの解決方法が適用できる場面とできにくい場面に場合分けしていく見方を引き出していくことも大切な学習です。よい見方が生まれた1時間となりました。

2020年7月18日土曜日

教科書活用セミナー Zoom開催予告

大好評であった教科書活用セミナーですが,新型コロナウィルス感染防止の観点から開催を見送ってまいりました。残念ながら,コロナの収束が見通せない状況です。

しかし,先生方から算数の研修を行ったほしいという声を多数ちょうだいしています。そこで,教科書活用セミナーをZoomで開催することになりました。まだ,詳細は決まっていませんが,日程だけお知らせいたします。

2020年8月29日(土)
Zoom開催

詳細が決まりましたら,本ブログでもお知らせいたします。Zoom開催ですので,世界中どこからでも参加可能です…。

2020年7月17日金曜日

算数夏祭り定員増加します!

申し込みが始まったZoomによる8月8日の算数夏祭りですが,申し込み開始後わずか2日で定員に達しました。
そこで,新潟サイドの事務局の方で定員増加の手続きをとってくれることになりました。定員が増加しました。申し込みをためらっていた先生方,大丈夫です!ご安心ください!

2020年7月15日水曜日

算数夏祭り申し込みスタート!

お待たせしました。毎年恒例の算数夏祭りの申し込みがスタートしました。

これまでは新潟の若く算数に燃える先生方と新潟市で開催をしていました。今回は,新型コロナ感染予防の観点からZoomを使って開催します。Zoomですので,新潟以外の場所からの参加も可能です。

今年の夏休みは,これまで実施されていた研修会の多くが中止になっています。算数授業を愉しく変えたい先生方,是非,算数夏祭りにご参加下さい。お待ちしています!

日程は,次の通りです。

テーマ 『深い学び」って何?
     −子どもに寄り添う算数授業を目指して−
日 時 8月8日(土) 13時開始
会 場 Zoom開催
内 容 13時〜13時40分 
     Macが提案!〜これが子どもに寄り添う算数授業だ〜
    13時45分〜14時15分 
     志田先生(新潟大学教育学部附属新潟小学校)講演
    14時20分〜15時25分
     尾﨑先生(関西大学初等部)講演
    15時30分〜16時
     講師陣が参加者の先生方の悩みにお答えします!
会 費 500円
申し込み 以下のアドレスから申し込み下さい。


また,上の算数夏祭りチラシのQRコードからも申し込み可能です。

入金確認後,参加の手続き方法をお知らせします。当日は、12:30から入室できます。

2020年7月14日火曜日

教科書のトリセツ 好評です!

先日,学校図書から発刊された「本当は使える算数教科書〜教科書のトリセツ〜」本が好評です。お求めは書店やネット販売でお求め下さい。ネットでお求めの方は,以下のアドレスからお願いします。


今回は,この本の目次を紹介します。目次からは詳細は見えませんが,7章のQ&Aコーナーも,若い先生を中心に好評です。

序章 教科書はこう使え!
①教科書ではダメなのか?
②一部を隠す&順番入れ替えで子どもは動き出す
③素材そのまま展開お任せ
④素材そのまま発問アレンジ
⑤順番アレンジ
⑥短時間連続提示
⑦中途半端を問う
⑧数を問う
⑨バラバラ提示
⑩少しずつ提示でお任せ
⑪既習からズレの自覚

1章 実践例1年
・いくつあるかな
・かたち(1)
・たしざん
・くらべてみよう

2章 実践例2年
・ひょうとグラフ
・三角形と四角形
・かけ算(3)
・長さ(2)

3章 実践例3年
・あまりのあるわり算
・三角形と角
・重さ
・しりょうの活用

4章 実践例4年
・(2けた)÷(1けた)の計算
・直方体と立方体
・ともなって変わる量
・しりょうの活用

5章 実践例5年
・合同な図形
・小数のわり算
・割合(1)
・図形の面積

6章 実践例6年
・分数×分数
・比とその利用
・拡大図と縮図
・資料の整理

7章 Q&A

 本書は5名の算数授業の達人による共著で、算数の教科書という普遍的な教材のアレンジ方法を紹介しています。また、そのアレンジ方法を活用した実際の授業展開を対話形式で提示しており、読みやすく、臨場感あふれる授業を想像することができる内容としました。教科書アレンジ方法、全6学年の様々な領域の授業展開例、Q&Aで構成されいるので、家庭で授業の補完をする際にも参考にできる一冊です。
 教科書にちょっとした工夫を加えるだけで、子どもは主体的に学び始めます。そんな授業展開を、教師と子どもの会話を通して読み進められます。いろいろなパターンで展開した1時間の授業展開を見ることで、教科書を使った、盛り上がる授業を明日から実践できます。すぐに使える教科書活用のための一冊であり、保護者が家庭で授業を補完する際にも役に立つ一冊!

2020年7月13日月曜日

パートナーがいる単位と一人ぼっちの単位

 前回の学習の続きです。10倍の関係の単位は隣同士,100倍の関係の単位は1ます分空けりことを学習しました。この論理で長さの単位を振り返ります。子どもたちがこれまでに学習した単位は,㎝と㎜です。この単位は10倍の関係なので隣同士に位置付きます。



 水のかさと長さの単位を振り返った時点で,「あれ?」と声があがります。何かに気付いた声です。しかし,ほとんどの子どもにはその気付きが何かは分かりません。そこで,その気付きの一部分を発表してもらいます。

「水のかさは全部Lがついている」

 

 これで,「あー,本当だ」と納得の声があがってきます。しかし,まだ「えっ?」という声も聞こえてきます。ここは子どもたちからヒントを言わせていきます。

「LはLだけが付く。dLは右にLが付く」

mLも右にはLが付いている」

 これで全員に気付きが共有されました。すると,さらに子どもたちの追究は続きます。

 

「長さも同じだ。㎝も右はm。㎜も右はm」

「水のかさはLだけ一人ぼっち。dLmLはdとmのパートナーがいる」

「長さも㎝と㎜にはcとmのパートナーがいる」

「ということは,長さもmだけの一人ぼっちの単位があるかもしれない」


 

 それぞれの単位を,「パートナーがいる」「一人ぼっち」という名前を付けて分類を行った姿は,本当に子どもらしい発想です。子どもらしい言葉を使うことで,その意味を子ども同士が共有することにつながりました。さらに未習の「m」の存在にまで結びついていきました。

mLはどこに書く?

    水のかさの学習も大詰めです。子どもたちに,これまでに学習した水のかさで1番大きな単位を尋ねます。これは「L」です。

    次に,2番目に大きい単位を尋ねます。これは「dL」です。1L=10 dLです。

ノートには,「L」のすぐ右隣に「dL」と書きます。両者の単位相互には10倍の関係があるので,それを表す矢印もノートに書きます。

 

 3番目に小さい単位は「mL」です。そこで,子どもたちに次のように尋ねます。

「『mL』は,ノートのどこに書きますか?」


 多くの子どもたちは,①に「mL」を書きました。一方,②に「mL」を書いている子どもも見られました。

 そこで,②の位置に「mL」を書き,次のように投げかけます。

「ここに『mL』を書いた気持ちは分かるかな?」

 ②に「mL」を板書した瞬間,「あっ,そういうことか!」という声があがりますが,「なんで?」という声もあがります。②に「mL」を書いた理由が見えない子どもも多数いました。

 

そこで,②に「mL」を書いた理由をクラス全体で考えていくことにしました。


「1Lは10 dLだから隣に書いた。でも,1dL100mLでしょ。でも,①に書いたら1dL10mLと思われちゃう」

「1Lは10 dLだから10倍でしょ。10は2ます使って書く。1dL100mLだから100倍でしょ。100は3ます使って書く。だから,1ます空ける」

mLを①に書いたら,1mL10倍が1dLだと間違えられる」

 

 単位相互にある倍概念の関係を,どのますに「mL」を書くのかを考えることで,2年生なりに追究していくことができました。

2020年7月7日火曜日

算数夏祭り,もうすぐ申し込み開始!

毎年恒例?の「算数夏祭り」の申し込みが,もうすぐ始まります。

今回は新型コロナウィルス感染拡大防止の観点から,Zoomでの開催となります。Zoom開催ですので,主催地の新潟まで足を運ぶ必要はありません。全国各地から参加可能です!
かくいう私も,京都から参加します!

今回の内容は,次の通りです。

時 8月8日(土)13:00~

所 Zoom開催

内容  「深い学び」って何?
    ー子どもに寄り添い合う算数じゅぎゅを目指してー

13:00~13:40   MAC(新潟算数サークル)が提案!
        ~これが子どもに寄り添う算数授業だ!~
13:45~14:15   志田倫明先生(新潟大学教育学部附属新潟小)講演
14:20~15:25   尾﨑正彦先生(関西大学初等部)講演
15:30~16:00   質問コーナー
        ~講師陣が参加者の先生方の悩みにお答えします!~

会費 500円(所定口座に振り込み)

新潟の若く,やる気に満ちた算数を愛する先生方と熱く算数を語り合います。皆さんもご一緒に,算数を語り合い,考え合いましょう!

2020年7月6日月曜日

もしかして「dm」「cL」がある・・・?


2年生「水のかさ」の学習です。コーラの瓶の水のかさを予想する学習場面です。

「3dLちょっと」のように「ちょっと」がつくとはっきりしないという子どもの声から,dLの下位単位(mL)の存在を,長さの単位(㎝,㎜)と関連付けながら学習していきました。

これまでに子どもたちが学習した水のかさの単位は,「L」「dL」「 mL」の3つです。ここで子どもたちから,「おもしろいことがある」と声があがりました。

「長さの単位(㎝,㎜)は,どっちにも(右に)mがつく」
「水の単位は(L,dL, mL)は,全部(右に)Lがつく」
「mLと㎜は左のmが同じでしょ。そして,こんな単位はないかもしれないけど,mLの100倍がdLなら, ㎜の100倍にもdがついてdmがあるかもしれない」(I男)

I男は,長さと水のかさの単位相互の関係に目を付けたのです。mLと㎜はmが共通する文字として位置付きます。この論理からdmの存在を類推したのです。素晴らしい視点です。
本来は,この発見はもっと上学年の学習で出会わせる場面ですが,2年生でも同様の発見ができるのですね。

さて,I男の発見をきっかけに子どもたちの発見は,さらに深まっていきます。

「水はL,dL, mLで,一番大きくなるとLだけになるでしょ。だから,長さも㎝,㎜だったから,もっと大きくなると右側のmだけが残るんじゃないかな」
「それなら,㎜の10倍が㎝なら, mLの10倍にもcがついてcLがあるかもしれないんじゃないかな」


単位相互の関係から,単位の抜けている部分にも新しい単位が存在するのではないかという類推的な見方がさらに生まれてきました。

2年生でも,単位相互の関係の板書を工夫していくことで,それらの関係に気付くことができることが見えてきました。子どもの学習に壁はありませんね。

2dLはいい数

水のかさの算数の授業です。これまで子どもたちは,プリンカップなどでマイ1dLカップを作りました。自主学習では,家庭にある様々な入れ物のかさを調べる子どもがたくさんいました。

 

 この日は,コーラの瓶の水のかさを予想しました。子どもたちから生まれた予想は,次のものでした。

dL,8dL,2dL,3dLちょっと

 最後の「3dLちょっと」が発表された時です。

「『ちょっと』って,なーに?」

と声があがります。

それと同時に,

「単位はあるの?」

という声も聞こえてきます。

これらの声の意味を,クラス全体で共有していきます。


「8dL,2dLいい数でしょ」

 子どもらしい素敵な表現が生まれてきました。そこで,「いい数」の意味も共有していきます。


「9dL,8dL,2dLはすっきりとした数」

「ちょうどの数」

「でも,3dLちょっとの『ちょっと』はすっきりしていない。だから,Lの次がdLだったみたいに,もっと小さい単位があるんじゃないかな」

「長さも,2本の鉛筆の長さ比べをしたとき,8㎝と8㎝ちょっとでははっきりしなかった。でも,㎜があったら(差が)はっきりした」

「だから,水のかさももっと小さい単位があるといい」

 

 「いい数」という素敵な言葉の意味を共有することで,dLの下位単位の必要性に子どもたちが気付いていくことができました。


 この後,mLというdL1/100のかさの単位があることを教えました。新しい単位を使ってコーラの瓶の水のかさを調べると,2dL24 mLになることが分かりました。残念ながら子どもから生まれた「いい数」ではありませんでしたが,mLを使うことではっきりしないかさも明確に表すことができました。mLのよさを実感することができました。

2020年7月4日土曜日

長さの水のかさの単位

2年生「水のかさ」の学習です。
Lの単位の存在を知った子どもたちと,様々な入れ物に水が何L入るのかを予想させました。その後,その予想が合っているのかを実際に水を入れて測定していきます。
その中で,「2Lちょっと」のような中途半端なかさの表し方に子どもたちがこだわり始めたことを,前回のブログでも紹介しました。

「長さにも㎝の下に㎜があったから,水にもLの下にもっと小さい単位があるはず」

このような声が子どもからあがってきました。そこで,Lの下にはdLがあることを教えます。さらに,dLを10倍したものがLである単位相互の関係も教えました。

すると,ここでK子が「おもしろいことがある!」と声をあげます。他の子どもたちには,この時点ではK子が気付いたおもしろさは,まったく見えていません。

「長さは,㎝と㎜でどっちもmが最後についている」
ここまでの説明で,「あ,そういうことか!」とK子の思いが見えた子どももいます。一方,まだその気持ちが見えない子どももいます。

「水も,LとdLだからどっちもLがついている」

「本当だ!」という声が聞こえてきます。一方,「どういうこと?」という声も聞こえてきました。ここは,時間をかけてK子の発見をクラス全体で共有していきます。

K子は3年以降で学習する単位相互の関係に気付いたのです。長さ・かさにはそれぞれ単位の記号の共通点があることが「おもしろい」と感じたのです。すばらしい発見です。

子どもたちは,長さには㎝の下位単位がある既習経験から,それと同じ関係が水のかさのLにもあるだろうと考えました。さらに,L,dLを学んだあとは,長さと水のかさの単位相互の共通点があることにも気付いたのです。教師の想定を超えて,2年生でもどんどん学びを深める姿に驚いた1時間でした。