2021年7月23日金曜日

久々の対面講座終了!

 昨日,久々の対面講座を西宮市で「教員サークルわっしょい」の主催で実施しました。新型コロナ感染対策を十分に施した会場での開催でした。

これまでZoomでの講座は随分と行ってきましたが,やはり対面は先生方の学びに向かう空気感を肌で感じることができます。話す私も,ついついテンションが上がり,予定していない話も随分と盛り込んでしまいました。

西宮の会場に集っていただいた先生方,本当に熱心に学んでいただきありがとうございました。この会には,新採用の先生方も5人も参加されていました。若い先生方の熱心さんにも頭が下がります。5人の先生方には,スペシャルプレゼントで私の本を贈呈させていただきました。次回もあるかもしれません…。

今回の講座は,あっという間に定員が埋まってしまいました。今回参加できなかった先生方,次回は対面でお会いできることを楽しみにしています!



2021年7月21日水曜日

名古屋の研究大会で授業公開をします!

 名古屋市守山区にある私立・名進研小学校の開校10周年研究発表会で,公開授業&講演を行います。当日は,岩下修先生の国語の授業公開もあります。岩下先生の名著「AさせたいならBと言え」は,私が若い教師時代のバイブルの一つでした。

日時:10月9日(土)午前9時~

会場:名進研小学校 名古屋市守山区緑が丘853-1

一般の先生方の参加もできるようです。詳細は,決まり次第お知らせします。また,名進研小学校のHPでもアップされる予定です。

速報! 算数冬祭り日程決定!

 延期になっていた「算数夏祭り」改め,「算数冬祭り」の開催日程が決まりました。

2021年12月26日(日)

開催場所は新潟市の予定です。詳細は,決まり次第お知らせします!

2021年7月20日火曜日

夏の研修でお会いしましょう!

 多くの学校が,今日が終業式でした。いよいよ夏休み開始です。この夏休みに研修を進める学校や教育委員会がたくさんあります。新型コロナ感染拡大の中,どの地域でも開催方法を工夫しながら研修会を進められています。先生方の研修に掛ける意気込みに頭が下がります。

今日は,子どもたちに通知表を渡したばかりの京都の小学校の研修会に参加しました。2時間の研修会でしたが,通知表作成の疲れ?を微塵も見せず,先生方は熱心に研修に参加されていました。研修意欲に溢れる素晴らしい先生方でした。

明日以降も,愛知・静岡・福井・大阪・兵庫・埼玉の先生方との研修会に参加します。開催方法は,対面やZoomなど様々ですが,熱心な先生方とお会いできる日を楽しみにしています!

2021年7月19日月曜日

「授業づくりと問いが深まる発問のポイント」セミナー開催,もうすぐです!

 7月22日(木)に西宮市で開催される「授業づくりと問いが深まる発問のポイント」セミナーまで,あと僅かとなりました。梅雨も明け,セミナー当日も猛暑になりそうな気配です。

どうか熱中症対策を十分に行った上でお越し下さい。久しぶりに先生方と対面でのセミナーができることを楽しみにしています。どうぞお気を付けてお越し下さい。

2021年7月18日日曜日

算数夏祭り延期のお知らせ

 毎年恒例の開催になっていました算数夏祭りは,新型コロナ感染拡大や諸般の事情により延期することとなりました。楽しみにされていた先生方,申し訳ありません。

夏祭りの開催は延期されましたが,現段階では,算数冬祭りの開催を計画しています。12月下旬頃の開催予定です。詳細が決まりましたらお知らせします。

冬には新型コロナの感染も下火になり,対面で開催できるといいですね!

2021年7月13日火曜日

バラバラで分かりにくい!

「4月〜6月の本の月別貸し出し調べをしました」と子どもたちに投げかけ,4月から順に右の表を提示(手立て①②)していきます。子どもたちは、この段階で気付いたことを次のように説明してきました。

「図鑑が(5月は)すごく増えた」


「物語と図鑑が4月と5月で反対になっている」

「6月はまた反対になっている」

「伝記は4月5月は3位だけど,6月は1位になっている」


月ごとの項目順が,3ヶ月を横に見ていくとバラバラになっていることなどに気がついてきました。これまでに子どもたちは,「表はデータの多い順に整理した方が分かりやすい」ことを見いだしています。この既習の学びを基に,子どもたちは項目がバラバラであることに気がついてはいますが,この事実についてそれほど違和感を抱いてはいませんでした。この場面での子どもたちは,3ヶ月毎のデータがバラバラでもそれほど困ってはいないようです。

そこで,次の発問を投げかけます。

「3ヶ月の人気3位はなんですか?」

子どもからは,「図鑑」「伝記」「物語」「その他」とすべての項目が発表されます。さらに,「わかんない」という声もあがります。友だちの考えとのズレが生まれてきました。そこで,このズレの原因を尋ねます。

 

「だって,物語は4月は上,5月は下,6月は上でバラバラだから分かりにくい」

「図鑑もバラバラで分かりにくい」

 

この段階の子どもたちは,ズレの原因が各月の項目がバラバラになっていることにあることを指摘しています。子どもの発言はさらに続いていきます。

 

「伝記は最初(4・5月)は揃っているけど,6月は上に行って分かりにくい」

「でも,その他は4〜6月まで揃っているから分かりやすい」

「だったら,揃えたらいいよ」(Y子・H男)

「例えば図鑑なら,4月は8人。その横に5月は24人、6月は14人と書けば揃う」(R男)

 

「伝記」の4・5月は横の項目が揃っています。「その他」は3ヶ月分が揃っています。3ヶ月分のデータの中でも,横が揃っている項目は分かりやすい部分があることに子どもたちは気付いてきました。この気付きが,Y子・H男らの「だったら,揃えたらいいよ」という新しい表の整理の観点を引き出すことにつながったと考えられます。3ヶ月分のデータを既習の多い順ではなく,3ヶ月を通して項目を固定するという新しい観点です。子どもが学びを深めた瞬間です。

学びを深める観点は,すぐには子どもたち全員には理解されませんでした。じっくりと時間を掛けてクラス全体で共有していくことが大切です。その際に生まれてきたのが,上記R男の例示でした。R男の例示で,項目を固定する意味をクラス全体で共有することができました。


子どもから生まれたアイディアで表を作り直すことにしました。一人一人がノートに新しいアイディアで右のような表を作っていきます。

その後,3ヶ月分の項目を固定した表と,当初の表を比べさせます。これは全ての子どもたちが,項目を固定した方が分かりやすいと感じることができました。その理由をノートにまとめさせます。


「パッと見て,横にならんでいると分かりやすいし,バラバラだとさがしたり,合計をもとめるときにさがしていると,数をわすれてしまってわかりにくい」

「横の数がそろっているから,横の数をたすだけで合計が出る。上下だと,どこにいったっけ・・・となって,分からなくなってしまうから」

「下の表だと,図かんは図かん,伝きは伝きでまとめられていて,合計が出しやすいし画期的」


合計のしやすさの視点も子どもらしいよい視点でした。さて,最後に子どもから生まれたのは、次の声でした。

「いっぱいあったら揃えた方が分かりやすい。1つだったら、多い順でいい」

「問題によって使い分けたらいい」

問題に応じて,表を整理する観点を使い分けるという高度な見方が生まれてきました。これも学びを深めた姿と言えます。



2021年7月10日土曜日

合体(積み上げ)グラフはお好みではない?

好きな給食調べをグラフにしました」と言って,


右の棒グラフ(積み上げ型)を提示します。これまでに子どもたちが目にしてきたグラフとは異なるタイプのグラフです。


グラフをじっと見つめた子どもたちが,勝手に話し始めます。

「1組と2組が合体したグラフだね」

「1組は多い順になっているね」

「1組は下が揃っているね。でも,2組は下がバラバラになっている」

「棒の中に人数を書けば,何人かがすぐに分かるよ」


1組(青)の人数はすぐに分かります。しかし,2組(赤)は下がバラバラなためにすぐには人数が分かりません。そこで生まれてきたのが,人数を棒グラフの中に書くというアイディアです。よい発想ですね。



さらに,子どもの話し合いは続きます。

「2組の棒を横に動かしたら,もっと分かりやすくなる」


子どもたちは,2クラスの棒が積み上がったグラフを分かりにくいと捉えています。その結果,積み上げないで隣に並べるというアイディアが生まれてきたのです。

そこで,この方法を試してみることにしました。すると,


右のようなグラフが完成します。これを見た子どもたちから声があがります。

「1・2組とも0が揃って分かりやすい」

「1組と2組の差が隣同士だからすぐに分かる」


ほとんどの子どもは,1・2組を隣同士でグラフにすることを絶賛していました。では,最初の1・2組が積みあがったグラフによい点はないのでしょうか?

「1組と2組の合計がパッと見て分かるところがいい」


合計という視点見ればよさがあることが分かりましたが,それでも子どもたちは1組・2組を別々のグラフにする方が分かりやすいと考えていました。

子どもにとっては,1組と2組の合計数を知ることよりも,1組と2組を比較したい気持ちの方が勝るようですね。これが子どもの素直な気持ちです。



2021年7月3日土曜日

スタディーサプリで学んでいるみなさん,ありがとう!

 緊急事態宣言が明けからいくつかの学校の校内研修会にお邪魔しています。それらの学校の中のいくつかの教室からは,私が教室に入ると同時に「あっ!スタディーサプリの先生だ」「どうしてここにいるんですか?」などと声をかけてくれる子どもたちがいます。

先日訪問した大阪府内のある小学校では,校長室に4人の子どもたちがわざわざ訪問してくれました。

「スタディーサプリで勉強しています。とても分かりやすいです」

「これからもスタディーサプリで勉強します」

このようなうれしい声をかけてくれました。さらに,かわいいお手紙までいただきました。子どもたちは,本当にかわいいですね。

スタディーサプリの受講生のみなさん,これからもスタディーサプリでしっかり勉強してくださいね!

2021年7月2日金曜日

これって多い順?

クラスの子どもたちの誕生月調べを算数の時間に行いました。

4月から順に誕生月を聞いていきます。結果は右のよ


うになりました。この結果を見た子どもから,12ヶ月だからその他がいるね」と声があがります。これまでの棒グラフは横10ますです。このままではデータは入りません。4月・8月・9月・10月・2月・3月をその他にするとグラフ用紙に収まります。


ところがその他に前記6ヶ月分を入れることに対して,「いやだ」とう声が聞こえてきます。この声の意味を読解していきます。

「自分だけその他月生まれみたいで嫌だ」

「なんか仲間はずれみたいでかわいそうだ」


そこで,その他はやめ,グラフ用紙を横向きにすることで12ヶ月分を収めることにしました。早速,棒グラフ作りを始めます。


ところが今度は,「これって多い順なの?」と声があがります。これまでに学習した棒グラフは多い順に並べると分かりやすくなることを子どもたちは学んでいます。この視点から考えると,多い順にグラフにした方がよさそうです。ところが,月順がいいという声も聞こえてきます。今度はこの視点で話し合いが始まります。

「多い順にすると,何月が調べるのが分かりにくくて見にくい」

「多い順の問題ではないから,4月からでいいよ」

「前の問題は『好きな○○調べ』で多い順番が必要だったけど,今日の問題は『誕生月調べ』だから,多い・少ないは関係ないから月順でいい」

「多い順は,パッと見て分かりにくい

「『棒グラフは多い順に表すこともあります』と前に習ったでしょ。『こともあります』だから,月順でもいいよ」



順番が決まっている月別データの場合は,多い順だとデータを検索するのが面倒だと子どもたちは考えました。一方,やっぱり多い順がいいと考える子どももいました。


そこで,私が「○月」と言ったデータが棒グラフのどこに位置付くのかすぐに分かるのはどちらのグラフかを調べる実験をしました。


その結果,月別グラフの方がすぐに検索できることを実感することができました。順番が決まっているデータは,その順が分かりやすいようです。

問題状況に応じて,棒グラフの並び順を変えることが大切なことを実感することができた1時間でした。