前回の学習では,分数のわり算は倍分を使えば,どんな計算もできそうだということが見えてきました。しかし,まだ実験数が不十分です。そこで,3/4÷2/5になる問題場面で実験を行います。
分母分子をそれぞれ10倍の倍分することで,2/5で割り切ることができます。答えは15/8Lと計算はできます。しかし,その真偽は図で確認を行わないと分かりません。そこで,図で確認します。結果は,図の中に15/8があることは見えました。この答えを導くために,小さな長方形の数を計算で求めました。分母は4×2,分子は3×5で求められます。
すると子どもたちが,「逆数が見える」と気づきます。分母分子の総数を求めるかけ算のかける数の部分に÷2/5の逆数である×5/2が見えるというのです。また,この図が÷2/5に見えると同時に,かけ算の図のように×5/2の図にも見えるという気付きも生まれてきました。
すると今度は,「式の中にも逆数が見える」と声があがります。倍分を行った分子の計算は,3×10÷2でした。式後半の10÷2を先に計算すると3×5になります。分母の4×10÷5の後半10÷5を先に計算すると4×2になります。するとこの式の部分にも逆数のかけ算が見えてきます。
分数同士のわり算を倍分を使って計算を進める中から,逆数をかける意味や形式を見つけていくとができました。