2023年9月4日月曜日

先生向け授業映像撮影

 先週末は,先生方向けの授業映像撮影を行いました。私が講師を務めるスタディサプリ(リクルート)は子ども向けですが,今回撮影を進めているものは先生方向けです。(こちらは別会社から依頼です。)従って,授業で大切にしたい見方・考え方のポイントなどの解説も動画に含まれています。

私が担当する映像は撮影が終わっています。先日は,他の先生が担当する映像撮影を行いました。スタジオもどきの部屋で撮影を行いました。ベテランの先生でも特殊な環境だと緊張するのですね。また,撮影途中で救急車のサイレンが音声に入るというアクシデントも発生!

来春公開に向けて,撮影を進めていきます!

2023年9月1日金曜日

大きい方が勝ちゲーム!

 「10を超える数」の学習場面です。「大きい方が勝ちゲームをしよう」と,子どもたちに投げかけます。

1〜20迄の数字カードを裏返してホワイトボードに貼ります。クラスを2つに分けます。そのカードを代表の子どもが引きます。数が大きい方を引いたチームが1点獲得というルールです。

1回戦。星チームの子どもが,なんと「20」を引きます。このカードを見た子どもから「もう勝った」という声や喜びの声があがります。そこで,この声の意味をクラスで共有していきます。

「だって,20より大きい数はもうないからだよ」

「1〜20のカードだから,もうないね」

星チームの勝利は揺らぎがないようです。念のため?にジャガーチームがカードを引きます。結果は「3」です。予想通り星チームの勝ちとなりました。

さて,この結果を受けて「次は19なら勝てる」「19より上はないから」と,2回戦のカードについて予測する声が生まれてきました。

2回戦を行います。星組が「11」を引きました。このカードを見た子どもから「中途半端ー」と声があがります。よい声です。この声の意味を共有していきます。

「11は真ん中あたりの数だよ」

「ちょうど真ん中は10だよ」

「11が真ん中あたり」の声を受け,実際にどのあたりに「11」が位置付くのかを考えさせました。ジェスチャーで,「11」の位置を示す子どもがいました。そこで,ホワイトボードに1と20を書き,「11」がどのあたりに位置付くのかを指で指し示させました。これは全員が1と20の真ん中あたりを指します。これで具体的な数字の位置関係が見えてきました。これをきっかけに,次に声が聞こえてきました。

「11の上には8個の数があるよ」

具体的な数字とその個数を指摘する声です。よき見方の表出です。

その後,ジャガーチームがカードを引きます。なんと「19」という残りのカードの最高値を引き当てます。「11」と「19」は,いずれも十の位までの数値です。この場合,どの数字で大小を判断したのかも考えさせます。

「十の位が同じだから,一の位で比べたら分かる」

「さっきの問題は十の位が2と0だから,十の位で分かる」

「十の位が同じだったら,一の位を見たら分かる」

数字の大小比較の方法を明らかにしていきました。

3回戦を行う前には,「次は18を出したら勝てる」と声があがります。残りの数字カードを考えた鋭い声です。3回戦はジャガーチームが「6」を引きます。このカードが引かれたと同時に「負けるかも」という声がジャガーチームから聞こえてきました。そこで,この声を共有していきます。

「6より上は,7,8,9,10,12,13,14,15,16,17,18がある」

「11枚もある」

「6より下は,1,2,4,5の4枚しかない」

この後もゲームは続いていきました。ゲームを通して,数字の大小判断の基準だけではなく,数字の位置関係も明らかとしていくことができました。


2023年8月31日木曜日

アップダウンゲームをしよう!

 「10を超える数」の学習です。子どもたちに,「アップダウンゲームをしよう」と投げかけます。

クラスを2チームに分けます。各チームとも,最初の持ち点は10点です。じゃんけんを行い,パーで勝つと3点,チョキなら2点,グーなら1点が相手チームからもらえます。このルールを聞いて,「あー,だからアップダウンなんだ」と呟く感性豊かな声も聞こえてきました。

1回戦の代表の子どもがじゃんけんを行います。ハートチームがチョキで勝ちました。勝った子が,相手チームのブロックを2個取ります。自分のチームに貼ろうとします。ここで「どこに貼ると思う」と尋ねてみました。様々な考えが生まれてきましたが,10個の横に2個を貼る考えについて,子どもたちが次のように話し合いを進めました。

「10の上に貼ったら,数えにくいよ」

「この前も,似たのをやったよね」

「10ずつ分けたんだよ」

「ここまでが10でしょ」(S子)

10を固まりとして捉えるよさが,前時の学習とつなげて生まれてきました。S子は10の固まりとバラ(一の位)を意識した説明を行おうとしていました。しかし,この説明をしっかりと聞くことは,1年生には十分にできません。そこで,この声の意味を時間をかけて共有していきます。

「10と2に分けると分かりやすいよ」

「だから10と2で12になるよ」

10の固まりとバラの2個を分けてブロックを位置づけることで,数を捉えやすくなることを共有していきました。その後,10と2を「12」と表記することを教えます。

2回戦では,持ち点8点だったダイヤモンドチームがパーで勝ちました。得点は11点になります。ブロックを動かす際に,相手チームから移動してくる3個をどこに貼るのかでズレが生まれました。3個を8個の上に積み上げる考えも生まれてきました。これに対して,次の声が生まれてきます。

「上だと分かりにくいよ」

「さっきの12点も10と2に分けたんだから,今度も10点と1点に分けた方が分かりやすいよ」

前問の考え方を,今回の問題にも活用していくよき考え方が生まれてきました。素晴らしい考え方の表出です。

その後もゲームを進め,各ゲームの得点を「10と1で11」「10と4で14」などと確認をしていきます。

子どもたちは,各ゲームごとの得点を式表記する声も生まれてきました。「8+3=11」という繰り上がりのある式も生まれてきましたが,この答えは図で確認を行いました。

ゲームを繰り返すことで,10を超える数の構成を確認していく展開となりました。



2023年8月29日火曜日

ぴったり10を作ろうゲーム!

 「10を超える数」単元の布石として,「ぴったり10を作ろうゲーム」を行いました。クラスを2チームに対抗戦を行います。

じゃんけんを行い,パーで勝つと3点,チョキで勝つと2点,グーで勝つと1点ゲットできます。合計点がぴったり10点に先になった方が勝ちというゲームです。

ゲームを進めていくと,素敵な呟きが聞こえてきます。ベートーベンチームは1回目に2点獲得しました。2回目に勝った時には3点獲得です。すると子どもから次の声が聞こえてきます。

「5点だ」

「2+3で5点だ」

合計点を求める式を説明する声が聞こえてきました。さらに,次の声も聞こえてきます。

「あと5点で勝ちだ」

「5+5だから10だね」

「10−5でも5点だね」

残りの点数を計算する声も生まれてきました。素晴らしい見方・考え方ですね。

その後,ゲームは進みベートーベンチーム7点になりました。すると今度は次の声が聞こえてきました。

「あと3点だ」

「10−7で3点だ」

「7+3=10だから3点だ」

「パーを出せば勝てるね」

「チョキとグーでも勝てるね」

ぴったり10点になるじゃんけんの組み合わせパターンを考える声です。先を見通すよい見方・考え方です。

最終的には,ダイヤモンドチームが先に10点を獲得しました。計算上は10点になりますが,じゃんけんのたびに獲得したブロックでもその数を確認します。さて,子どもたちは10個をどのように並べるでしょうか・・・。

多くの子どもたちは,5個を2列に並べました。この並べ方だと,5個と5個で10個あることが分かりやすいと感じたようです。

一方,10個を1列に並べる方法も生まれましたが,「何個あるかぱっと見て分からない」と声があがります。確かにブロックが多すぎて,何個あるのかは見ても分かりませんね。するどい指摘です。

5個と5個で10を作る感覚は,自然に子どもたちにも備わっているようですね。この感覚を活用して,次の授業へと進んでいきます。


2023年8月28日月曜日

京セラフィロソフィーから学ぶ

 京セラの創業者,稲盛和夫氏が亡くなられて1年が経ちます。先日,NHKで稲森氏の特番が3本公開されました。稲森氏の著書は何冊も読んでいましたが,映像で見ると新たな学びがまた生まれてきます。

中でも破綻した日本航空を再建する原動力となった京セラフィロソフィーが果たした役割は,改めて大きかったんだなあと実感しました。そこに書かれていることは,学級経営にも通じることが多々あります。子どもを育てることも,企業人として社員を育てていくことも,根本は同じであることが見えてきました。稲森氏の著書は,書店のビジネス書コーナーには必ず置いてあります。先生方も,是非,読まれてみて下さい!

2023年8月27日日曜日

真剣に学び合った授業テラス!

 昨晩は授業テラスでの尾﨑学級の授業公開が行われました。元気すぎる1年生の子どもたちに,参加された先生方も驚かれていたようです。

チャットに書かれた先生方の内容を拝見すると,授業を分析する鋭い視点をお持ちの方が多くいらっしゃることが分かりました。授業改善に対する先生方の真剣な態度やレベルの高さにびっくりしました。

終末の夜にも関わらず,140名を超える先生方にご参加いただきありがとうございました。また,次回も授業公開を行う予定です。お楽しみに!

2023年8月25日金曜日

明日は,授業テラス公開です!

 いよいよ明日が,授業テラス算数講座開催日です。1年生の算数授業45分間を公開します。

算数が大好きな1年生はたくさんいます。ところが,学年が進むにつれてその割合は激減していくのが,日本の算数教育の現状です。果たしてその原因はどこにあるのでしょうか? 単に学習内容が難しくなるからでしょうか? 私はそうは考えていません。この部分も話題にしながら,45分の授業公開を解説を進めていきます。

オンライン講座でも対面のような緊張感を持って2時間を運営していきます。明日をお楽しみに!