2023年11月30日木曜日
式だと答えが違う!
2023年11月28日火曜日
引き算とわり算
2023年11月27日月曜日
「ちがい」の思い込み
「あんパンが13個あります。あんパンとメロンパンの違いは」まで,問題文を板書します。この時点で,「違いは何個? このままじゃあできないよ」「式が作れないよ」などの声が聞こえてきました。問題文に不備があることを指摘する声です。鋭い視線で問題文を見る子どもたちです。
問題文の続きを板書します。
「5個です。メロンパンは何個ですか?」
板書を終えると同時に,「8個」という声がたくさん聞こえてきました。そこで,ノートに自分の考えを書かせます。「13−5=8」という式を書く子どもが多数いました。一方,「たすかひくかわからない」「たしざんでも引き算でもできるんじゃない」「『多い』と『少ない』がないから分からない」「式が2個?」などの声も聞こえてきました。
これらの声は,問題文が条件不足であることを指摘するものです。しかし,この声の意味はすぐには理解されません。なぜなら,多くの子どもたちは「13−5=8」という式になることを前提に問題文を見つめているからです。この考えに自信をもっているために,もう一つの式の存在に目が向かないのです。
そこで,「『多い』と『少ない』がないから分からない」の声の意味を読解していきます。
「メロンパンの方が多いなら8個」
「違うよ。あんパンよりもメロンパンの方が5個多いなら13−5だよ」
多くの子どもたちは,この問題文をイメージして「13ー5」と考えていたのです。では「少ない」というキーワードの問題文は存在するのでしょうか。
「あんパンよりもメロンパンの方が5個少ないだよ」
「これなら,13+5だよ」
この問題文で考えれば,「13+5」の式は存在します。「13−5」になるという問題場面の思い込みが,「13+5」の問題場面を排除したと考えられます。
「問題文に,『多い』『少ない』がないから,たしざんが引き算かが決められないんだよ」
「だから,最初の問題がダメなんだよ」
思い込みというものは怖いですねえ。今回の授業では,子どもたちはその思い込みで問題場面に正しく向き合いことができなかったことが見えてきました。
2023年11月24日金曜日
計算ピラミッドに引き算はあるの?
「計算ピラミッドを完成させよう」と,子どもたちに投げかけます。問題提示と同時に,「10月30日にやっている」と,前のノートを見返す姿が見られました。素敵な姿の表出です。
最初の2問は,最下段の数字だけを提示し,上段を完成していきました。この時点で,子どもから次の声があがります。
「1番下が分かれば,上ができるね」
「真ん中が分かったら,できるのかなあ?」
「引き算を使えば分かるんじゃないかな?」
「前に,式を反対から計算したら最初の数に戻ったよ」
最下段の数値が分からない問題に出合ったら,空白の四角の数字が分かるのだろうかと子どもたちは考えはじめました。問題場面を拡張して考える姿です。この姿は,すごいですね。
さらに,その場合の解決方法のアイディアも生まれてきました。しかし,これは具体的な問題場面が目の前にはまだないので,難しい内容でした。そこで,具体的な問題場面を提示して,「引き算で四角の数字が分かるのか」を実験することにしました。
板書写真のア・イ・ウ以外の数字を四角に記入します。11・2・6です。子どもからは「分かった」と声があがります。
一番簡単に分かる場所はどこの四角かを尋ねます。「ウが簡単」と声があがります。
「11−6で分かるよ」
「6と5で11ができるからね」
ここで,先ほどの引き算のアイディアが活用できることが見えてきました。
4問目は,上の段から19,6,4の数字のみを板書します。残りのア・イ・ウの四角は,すべて引き算で求めることができました。子どもたちからは,「全部引き算でできた」と声があがりました。
25分ほどの授業でしたが,計算ピラミッドを通して引き算が活用することができることが見えた1時間となりました。
本実践は,東洋館出版の「板書シリーズ算数1年生」の教材を活用しています。
2023年11月23日木曜日
大阪で割合の授業公開!
昨日は,大阪の小学校で5年生「割合」の授業公開を行いました。オセロゲームの白の強い盤を判断する問題場面を設定しました。問題提示と同時に「白の数を調べたらいい」という数値化に視点を当てた声があがってきました。割合学習のポイントの一つは,場面を数値化する声を引き出すことです。この点で,すばらしい見方が育っている子どもたちでした。
子どもたちの素直な声が次々とあがる,すてきなクラスでした。最後は割合を小数化する声も生まれてきました。
授業終了後には,「楽しかった!」という声が次々と聞こえてきました。私も楽しい1時間でした!
2023年11月21日火曜日
きまり発見!
「 1□−□=□になる式を作ろう」と投げかけます。「これじゃあ,式はできない」「真ん中の□を教えて欲しい」などと声があがります。
そこで,引く数(ア)を提示します。ア=1の場合を考えます。「式はできない」という声がありましたが,実験を行うと「10-1=9」の式があることが分かります。式は存在しました。すると今度は,「アを変えてもできる」「アが2なら式は2つできる」と声があがります。子どもたちから,アの数字を変えたいと考える前向きな見方が生まれてきました。
アに2を入れて,実験します。今度は,「11-2=9」「10-2=8」の2つの式があることが分かりました。すると「おもしろいことがある」「次は3」「アが3なら式は3」と声があります。子どもたちは,アに3を入れた時の式の数を予想し始めました。
この気持ちを,時間をかけて共有していきます。きまりを発見できるのは,一部の子どもです。そのきまりを時間をかけて共有していくことが大切です。
果たした,アが3なら式も3つできるのでしょうか。この予想については,半信半疑の子どももまだいます。そこで,実験を行います。
その結果,「12-3=9」「11-3=8」「10-3=7」と3つの式があることが分かりました。子どもたちが見つけたきまりは,一般化できそうです。その後も,ア=4の場合も実験を行います。
きまりを見つけながら,たくさんの計算も進めた1時間でした。
2023年11月20日月曜日
数を分析的に見る
「小さい方が勝ちゲームをしよう」と子どもたちに投げかけます。
クラスを2チームに分け,代表者が交互に計算カードを箱からり出します。答えが小さい方が1ポイントです。
最初に引かれたのは「11−5」のカードです。それと同時に,「あー」という声が聞こえてきました。そこで,この声の意味を読解していきます。
「少し大きい数だからだよ」
「相手が1だったら,負けるよ」
「1だけじゃないよ。2,3,4,5でも負けるよ」
「でも,7,8,9なら勝てるよ」
「負ける数の1,2,3,4,5は5個あるけど,勝てる数は7,8,9の3個。5個の方が多いから負けるよ」
子どもたちはひきざんの答えの種類を,くじで引かれた答えの6と比較しながら考えることができました。種類数で考えると,後攻のハムスターチームがかなり有利だと考えられます。
ハムスターチームが計算カードを引きます。引かれたのは「14−8」です。なんと多くの子どもの予想を裏切る同点のカードが引かれました。奇跡です!
2回戦はハムスターチームが「17−8」を引きます。答えは9です。「もう負けた」という声がハムスターチームから,聞こえてきます。この声を読解します。
「9より大きい数はないよ」
「1,2,3,4,5,6,7,8を相手が出したら勝つよ」
ここでも答えの9と残りの答えの種類を比べて,ハムスターチームが勝てない理由を説明してきました。
ライオンチームがカードを引きます。なんと「16−7」を引きます。またもや同点。2回連続の奇跡です。子どもからは,「ずっと奇跡?」「仲良しなんだ」というかわいい声が聞こえてきました。
その後もゲームを続けますが,奇跡はここまででした!