2021年9月16日木曜日

「重さ」を「長さ」で測る

子どもたちにオレジのブロック2

個と赤のブロック1個を見せ,
「どちらのブロックが重いでしょうか」と尋ねます。見た目だけでは,どちらが重いのかを判断することはできません。


すると子どもたちは,「調べたい」と考え始めます。調べ方もいくつか発表されました。

先ずは,すぐに調べられる両手に持つ方法を試してみます。ところが,子どもたちの調査結果はバラバラになりました。両手に持つ方法では,正確には調べられません。


そこで生まれてきた方法が,「シーソーを使う」というアイディアでした。公園にあるシーソーで重さを体感した経験から生まれた発想です。子どもたちは,定規と消しゴムなどを使って簡易シーソーを作り,そこにブロックを載せて重さ比べをしようと考えました。


定規の両端にブロックを載せて,重さ比べに取り組みました。しばらくすると「オレンジが重い」「同じ」と声が聞こえてきました。15チームの調査結果は,オレンジが重いが10チーム,同じが5チームとなりました。シーソーならうまく調べられると考えたのに,結果はまたもバラバラになりました。

 

さて,シーソーで重さ比べをしているとき,シーソーの横に定規を当てているペアがいました。重さ調べなのに,なぜ長さを調べていたのでしょうか。このペアの気持ちを全員で読解します。

「重い方が下がる。だからその長さを調べた」

「例えば,右が4㎝,左が5㎝なら右が重いと分かる」


見えない重さを,数字に置き換えることで見えるようにしようと考えたのです。この見方を培うことが重さの学習では大切です。素晴らしい発想です。

子どもたちから「私たちも長さを調べてみたい」と声があがります。そこで,長さを使って重さ調べに取り組むことにしました。

その結果,ほとんどのチームはオレンジが重いという結果になりました。見える数字に置き換えることで,感覚的な判断基準が明確な判断基準へと変わっていきました。