2022年10月31日月曜日

拡大図の作図に必要な条件数

 2倍の拡大図の作図に取り組みました。先ずは三角形だけを提示します。子どもからは、次の声があがってきます。

「辺の長さを教えてほしい」

「それならできる」

「角でもできるよ」

「えっ?角だけだとできないんじゃない?」

その後、「3本の辺」「2本の辺と1つの角」「1本の辺と2つの角」の情報で作図ができるのかを確認します。いずれのパターンも、2倍の拡大図が作図ができました。

続いて四角形を提示します。当初は「4つの辺の長さが分かればできる」と声があがります。しかし、しばらくすると「待って、できないかも」「無理だ」と声が続きます。すると今度は、次の声が聞こえてきます。

「条件は5ついる」

「さっきのは条件が4つ。これではできない」

作図の情報の数を「条件」という言葉で表現する声が聞こえてきました。イメージしやすい表現です。この声をきっかけに、「辺が3本と角が2つならできる」「辺が2本と角が3つでもできる」という条件数に視点を当てた考えが生まれてきました。

そこで、これらのパターンを試していきます。その結果、条件が5つあれば四角形の2倍の拡大図が作図できることが見えてきました。

すると今度は、次の声が聞こえてきます。

「だったら五角形は条件が7つ」

「だって、三角形から四角形で条件は2つ増えた。だから、四角形から五角形も条件が2つ増えて7つになる」

「それなら、六角形は条件は9つになりそう」

図形の辺の数と拡大図を作図する条件数にきまりを見つけたのです。果たして、子どもたちの予想通りに作図の条件数は変化していくのでしょうか。



2022年10月30日日曜日

いよいよ第2向陽小学校研究会

 今週11月2日(水)は京都府第2向陽小学校の研究発表会です。

6学年の公開授業と私の講演があります。私の講演では,学校の校内研修がなぜ活性化しないのか,なぜ先生方の授業力が高まらないのかを,成功例である第2向陽小学校と比較しながら述べいきます。これまでの私の講座でも話してこなかった内容です。校内研修がうまく進んでいない学校の先生にも,是非お聞きいただきたい内容です。

お申し込みは以下からお願いします。

http://www.kyoto-be.ne.jp/2kouyou-es/cms/

2022年10月28日金曜日

いよいよ発刊「算数の学校ができるまで」東洋館出版社

いよいよ私と京都府第2向陽小学校がタッグを組んだ「算数の学校ができるまで」(東洋館出版社)が発刊されます。本章の概要は以下の通りです。


「すぐやる・必ずやる・できるまでやる」

・「すぐやる」
校内研究で講師から提案を受けても、それを「学校ぐるみ」で取り組んでいる学校はそう多くはないのが現実。しかし、第2向陽小学校はちがう。学んだ成果を「すぐやる」からこそ学校が変わる。
・「必ずやる」
講師の授業の「技」を自分たちの授業に積極的に取り組む。しかもどの教師も共通して取り入れる。学んだことは全員が「必ずやる」。
・「できるまでやる」
提案を受けたものでなくとも、公開授業で講師の授業を分析し、技を取り入れる。その上で教師全員に共有する。そして実際の授業で何度も何度も試す。まさに「できるまでやる」そのものである。

算数日本一の学校をつくり上げたシステムはなにか? 

このような成功する校内研究の秘密を紹介。その鍵となるのは「学び合う教師集団」。学年団で校内研究をするだけではなく、「縦割り」と「メンター制」を導入。助け合い、学び合うための関係性の構築が強み。

2向小授業改革 全施策

授業改善の全施策を具体的に余すことなく紹介。テーマは、
「問いが連続する授業をつくる」
児童の思考によりそう授業をつくる

数学的な見方・考え方を意識した授業をつくる
さらに、全員の学力の定着を図る施策についても解説。

こんな人におすすめ

研究授業を担当する方はもちろん、研究主任や、ベテランの先生以外にも、「授業で学校を変えたい」という方におすすめです。

本書のお申し込みは,以下のアドレスからお願いします!

https://www.toyokan.co.jp/products/4105?variant=43870425022697



校舎の高さを測定!

校舎の高さを測定する実験を行いました。校舎の影と1m定規の棒の影の長さを比を使って求める子どもたちが多くを占めました。一方、立ち位置(視点)から校舎の屋上を眺めその一直線上に一人の子どもが立ち、比を使って高さを求める班もありました。子どもたちの計測値にはかなりの差があったため、校舎の高さの計算値もかなり幅が生まれましたが、2つの班は本当の高さにかなり近い高さとなりました。

 

2022年10月26日水曜日

校舎の高さは何m?

 子どもたちに「校舎の高さは何mあるでしょうか」と投げかけます。

子どもたちが真っ先に動き出したのは、教室の床から天井までの高さを測定することでした。この高さを調べ、それを校舎が13階建てなので13倍しようと考えたのです。

椅子の上に乗ったり、頭の上に1m定規を載せたりしながら天井までの高さを調べていました。子どもたちの調査の結果、教室の高さは2.6〜2.7mであることが分かりました。しかし、階と階の間には隙間があります。この隙間を子どもたちは0.5m程度なのではないかと考えました。その結果、子どもたちの校舎の高さの予測値は、40〜46m程度となりました。

さて、実際の高さは何mなのでしょうか。今度はその測定方法を考えました。比を使った方法がいくつか発表されました。校舎と立っている人の高さと間の長さの比、校舎と立っている人の高さの割合、校舎と棒の陰の長さの比などを使った測定方法のアイディアが生まれてきました。どの方法でも、校舎の高さを求めることはできそうです。次回は、グラウンドで測定作業に取り組みます。果たして、子どもたちの予測値は正しいのでしょうか?



2022年10月24日月曜日

今日は国語の研究会

 今日の午後は,大阪での国語の研究会に参加します。会場校は,かつて算数を研究教科に設定されていました。そこでの学びを国語にも応用して校内研修を進められています。今回取り上げるのは3年生「すがたをかえる大豆」です。この授業で,ズレを意識した授業展開が計画されています。さて,どんな授業が展開されるのか楽しみです。

かつて私は基幹学力研究会で国語と算数のジョイント研究会を行っていました。筑波大附属小学校の国語部の先生方とも随分と喧々諤々のパネルを行ってきました。国語も算数も授業作りも授業展開も基本は同じです。どこからでも攻めること,また代案を出すことは可能です!

2023年3月「図解 算数の授業デザインー主体的な学びを促す50のしかけ」(明治図書)刊行

 2023年3月に明治図書から「図解 算数の授業デザインー主体的な学びを促す50のしかけ」が刊行されます。この休日は,この校正作業に取り組んでしました。

今回の企画本は「図解」というタイトルが示すように,授業作りのポイントを文章だけではなく,図解式での説明も加えている点が特徴です。例えば,やっていはいけない授業展開とおすすの授業展開を対比的に図解するページもあります。これだけでも「ドキッ」と感じる先生もいらっしゃるのではないでしょうか。

来年3月刊行です。お楽しみに!