2021年6月16日水曜日

5000000に近い方が勝ちゲームをしよう!

算数の時間,子どもたちに「5000000に近い方が勝ちゲームをしよう」と投げかけます。クラスを半分に分けた対抗戦です。裏返しになっている数字カードをお互いに1枚ずつ引きます。引いたカードは一の位から順に並べていきます。


ルールを確認すると,「5000001が出たら,1違いで最高!」と声があがります。果たして,子どもたちの予想通りになるのでしょうか・・・。

 

代表の子どもたちが,順にカードを引きます。ネコチームが「91」,ここほれワンワンチームが「87」まで数字を引きました。次にネコチームが引いたカードは「5」でした。この瞬間,「終わった−」と悲しみ?!の声があがります。しかし,この声の意味はまだクラス全体には伝わっていません。

そこで,「終わった-」の声の意味を読解していきます。

500万に近いが勝ちだから,百万の位に5がほしいからだよ」

「でもさあ,46でもいいよ」

「えっ,4の方が500万に近いよ」

「どっちも同じでしょ」

 

百万の位に出てほしい数字の話題が生まれきました。百万の位の数字は,4でも6でも同じ近さなのかが,次の子どもたちの議論の中心となりました。456だけ見たら,465とは1違いですが・・・。子どもたちが,話し合いを続けます。

「もし,499万と500万なら1万違い。500万と600万なら100万も違う」

46785916342587なら,百万の位が4の方が500万に近い」

400万と600万ならどちらも100万違いで引き分け。4000001になったら,4の方が近くなる」

「だから,百万の位は6より4の方が近い」

具体的な数字の例が生まれることで,先ほどの議論のゴールが見えてきました。百万の位の数字は,6よりも4の方が500万に近いことが分かりました。


その後,ここほれワンワンチームが百の位の数字カードを引きます。なんと,このチームも「5」を引いてしまいます。ネコチームの悲しみは杞憂に終わったようです・・・。

最終的には,ネコチーム「8746591」,ここほれワンワンチーム「0412587」でした。500万との差を計算で求めていきます。その結果,ネコチームの圧勝でした。

5」が早く出たからといって,必ずしも悲観することはなかったようです。ゲームを通して数の大小判断や差の考え方を学んで1時間でした。

本実践は,「板書で見る全単元・全時間の授業3年上」(東洋館出版社)掲載の実践の修正追試です。