2022年9月14日水曜日

体積は全て24㎤なのかな?

 辺の長さの合計が同じ3つの立体の体積を求めていました。これまでに直方体・三角柱の体積を求めました。いずれも24㎤でした。残るは底面が菱形の四角柱です。

この立体の体積の計算に入る前に,子どもたちは三角柱の底面を4分割すると,それが菱形の底面の1つの部分になるから体積は同じになるのではないかと考え始めました。具体的な長さがなくても,ここまで考える子どもたちの力にびっくりしました。

さて,子どもの予想通りに体積は,これまでと同じになるのでしょうか。菱形の対角線の長さを提示し,計算を進めます。

「4×3÷2×4=24」

この式の「4×3÷2」の部分は,菱形の底面の高さ1㎝分の体積であることを確認します。従って,先の式を言葉の式に置き換えると,「底体積×高さ」となります。底面積を何個積んでも,薄いままだと子どもが考えたからです。

3つの立体の体積はいずれも24㎤になりました。そこで,子どもたちに次のように尋ねます。

「周りの辺の長さが同じ立体なら,体積はいつでも24㎤なのですね」

これにはほとんどの子どもが「そうじゃないのもある」「菱形は潰したら細くなるから,体積も小さくなる」などと,声をあげてきます。具体的な図形がイメージできている子どももいます。

そこで,ノートに自分がイメージする見取り図を作図させ,長さを入れて体積を計算していくことにしました。やがて,「24㎤より小さい体積がありました」「24㎤より大きいのもありました」などと声があがってきました。

子どもたちが最もシンプルと考えたのは,一辺が3㎝の直方体です。この体積は27㎤なので,これまでの3つの立体よりも大きい体積になりました。この他にもたくさんの24㎤以外の体積の図形が発見されました。