2025年6月6日金曜日

関西算数授業セミナー「子どもが愉しむ算数授業とは」来週末開催!

 来週末の6月14日(土)に兵庫県川西市川西商工会議所を会場に,関西math勉強会が開催されます。間もなく満席です。お申し込みはお早めに!

さて,大会テーマは「子どもが愉しむ算数授業とは」です。「愉しむ」の意味や本質を探る研修会にしていきますね。

模擬授業対決やワークショップなど盛りだくさんの内容となっています。是非,ご参加ください。詳細・お申し込みは以下からお願いします!

https://www.kokuchpro.com/event/c47c1056a4599ef6d4be4dd4bb9411c3/

「あき子さんのグループは男子2人女子3人です。この中から3人ずつ毎日給食当番をします。男子1人,女子2人の組み合わせは?」
このように子どもたちに尋ねます。子どもたちは樹形図などを使って,調べ始めます。ところが,こどもからは「4通り」「10通り」「6通り」など様々な組み合わせ数が聞こえてきました。
最終的に,樹形図には重なる部分があることを確認し。6通りあることが分かりました。

続いて,男女の区別をしない場合を考えます。この場合は,表に整理すると簡単に組み合わせが見えてきます。
一方,五角関係図を使った子どももいました。3人選ぶので使えない?と考えてしまいますが・・・。
当番をしない子どもが2人いると考えると,対角線で関係図をつなぐことができます。子どもの発想は柔軟です。


 


鹿児島県算数部夏期研修会開催!

8月7日(木)鹿児島県にある第一工科大学を会場に,鹿児島県・鹿児島市算数部合同夏期研修会が開催されます。

午前は地元鹿児島の先生方の提案,午後は私と田中博史先生の講演や対談が実施されます。詳細は以下のちらしをご覧ください。

鹿児島県外からの参加の可能です。ご興味のある方は,以下からお申し込みください。

https://docs.google.com/forms/d/1DG_kvki5YRL6BcARfFyaA6bDrmNYJgqBG9_llrpi2Zs/viewform?edit_requested=true



2025年6月5日木曜日

高知の学校を訪問します

 今日は高知市内にある小学校を訪問します。全クラス約30クラスの授業を参観します。全クラスが公開授業を行うだけでも,志の高さを感じます。

朝ドラ「あんぱん」でなにかと話題の高知です。楽しみですねえ!

2025年6月4日水曜日

3Dならできる?

 次の問題を提示します。

「五百円玉,百円玉,五十円玉,十円玉が1枚ずつあります。この中から□枚選んでできる金額はいくらでしょう」

1枚のコインなら,五百円・百円・五十円・十円の4通りです。

では,2枚のコインならどうなるでしょうか。

多くの子どもたちは,樹形図を描きました。完成したのは12通りです。しかし,この中には同じ組み合わせがあります。12÷2で6通りあることが分かりました。

また,二次元表を使って考えた子どももいました。これを見た子どもから「簡単」「だぶりがない」という圧倒的支持の声があがります。

ところが,次の声が続きます。

「3枚なら・・・」

「これはできないよ」

「3Dの図にしたらできるんじゃない?」

「どうやってやるの?」

3枚のコインを選択した場合,二次元表は使えないのではないかという声が生まれてきました。そこで,3枚のコインを選択する場合を考えます。

3Dの表は難しいので,多くの子どもは樹形図を選択しました。この場合,全部で24通りの組み合わせが生まれます。すると子どもからは,「だぶっているのがあるから,24÷2で12通り」と声があがります。

ところが,「そんなにないよ」という声があがります。二次元表をよく見ると,重なっている組み合わせは2組ではないことが見えてきます。500円・100円・50円の組み合わせは6組あります。他の同様に,同じ金額は6組ずつあります。従って,24÷6で4通りしかないことが見えてきました。

この他にも,「使うコインだけに印をつける」「使わないコインだけに印をつける」「のれんみたいにつなげる」の見つけ方も生まれてきました。

授業後,「3Dできました!」と言ってノートを持って来た子がいました。立方体の図から,順に内部の情報を取り出していき,最後は4通りあることを見いだしていました。子どもの発想はすごいですね!


2025年6月3日火曜日

どれ引いたか分かんない!

「7チームになった時の試合数を求めよう」
前回の試合数の問題の続編です。今回はチーム数を7チームに増やした場合を考えます。試合数は,前回の学習を活用することで21試合になりそうだということは見えてきます。
しかし,その真偽は試合組み合わせを書き出さないと見えてきません。

そこで子どもたちは,樹形図・七角関係図の2つの方法で組み合わせを探します。ところが,取り組んでいる中から悲鳴?が聞こえてきます。
「どれ書いたか分かんない!」
「どう数えるの?」
「1個ミスると終わってしまう」
「17しかないよ」
これらは七角関係図に取り組んでいた子どもからの声です。

一方,樹形図の子どもからも次の声があがります。
「すごく多くなってノートがたりない」
「書いていらんない」

いずれの方法も7チームの場合は面倒さが増すことが見えてきました。そこで,隣のクラスから生まれた二次元表を提示します。この方法を知った子どもからは,次の声があがります。
「さっきより簡単」
「半分だけ数えたらいいね」
「線対称になっているね」
二次元表のよさを実感する声が生まれてきました。

その後,9チームで実験を行いました。さらにチーム数が増えます。子どもたちが選択したのは,二次元表と九角関係図でした。「分からない」と不評だと思った九角関係図ですが,意外に人気のある方法でした。


 

2025年6月2日月曜日

三角関係?

「□チームあります。どのチームとも1回ずつドッチボールの試合をすると,全部で何試合しますか」
子どもたちに投げかけます。
「1チームなら0試合」
「2チームなら1試合」
ここまではすぐに試合数が見えてきます。すると,次の声があがります。
「1チームなら1−1で0。2チームなら2−1で1」
「でもまだ3回試していないから,−1は違うかも?」
「だったら,2チームは2÷2かな」
「それだと3チームなら3÷2で1.5試合?」

いろいろな声が生まれてきました。そこで,3チームの場合を実験します。樹形図,三角関係図で子どもたちは,試合数が3試合であることを見出していきました。

3チームだと3試合という結果が見えると,再び子どもが動き出します。
「+2,+3になるから次は6試合?」
「1チームから2チームは+1,2チームから3チームは+2だから,3チームから4チームは+3で6試合」
「5チームなら+4で10試合」

その後,四角関係図で確認します。結果は,子どもの予想通りの結果になりました。これが見えると,5チームは10試合と予想ができます。

そこで,この予想の真偽を五角関係図で確かめます。結果は,予想通りの10試合となりました。

組み合わせを調べる学習を通して,試合数の変化のきまりを見つけていくことができました。