2021年4月16日金曜日

3年「答えはぞろ目になるの?」かけ算

算数の時間,「11の段のかけ算を作ろう」と呼びかけました。11×1から順にかけ算を作っていきます。


11×3まで答えが求められたとき,「おもしろいことがある」


「ぞろ目だ」と声があがります。かける数の数字が,答えの部分にぞろ目として登場しています。子どもたちは,この発見をして大喜びです。そして,答えがぞろ目になるきまりがこの後も続くと考えていました。


そこで,11×4以降のかけ算も答えを見つけていきます。答えは,前のか


け算の答えに11ずつたしていけば求められますので,計算自体は簡単です。計算が始まってしばらくすると,「9になるとぞろ目にならない」という声が聞こえてきました。

11×10の答えは,110です。ぞろ目になるのであれば,1010となるはずです。ぞろ目のきまりは,かける数が9までの限定された世界の発見だったのでしょうか?


ここで子どもから,ぞろ目になるはずの10の並び方を,1010ではなく,


右のように変えれば本当の答えの110が見えると声があがります。十の位にぞろ目の重なりを作るのです。そうすると,確かに110ができます。同様に考えると,11×1111のぞろ目から121が見えてきます。発想の転換が,子どもたちが限界だと考えていた扉をこじ開けたのです。


この発見に触発され,自主学習で授業では扱わなかった数値にもぞろ目のきまりが当てはまるのかを実験してきた子どもたちが何人もいました。学校での学びを,その後もつなげられる姿は素敵ですね。