2021年12月9日木曜日

32個なら何点?(小数)

3年「小数」の導入場面です。


個で点ブロックゲーム」をしますと投げかけます。1人25個のブロックを持ち,ペアでジャンケンをしてブロックを取り合います。パーで勝つと3個,チョキは2個,グーは1個のブロックを相手からもらえます。ゲームは大盛況で終わります。各ペアで勝った子どもが獲得したブロックの数を,板書します。


その後,「ブロック10個で1点」というルールを伝えます。すると,子どもたちの手が次々とあがってきます。

「もし20個なら2点。でも,32個だったら3点はいいけど,2個はどうするの?」


中途半端な2個のブロックをどう点数化すればよいのか,子どもたちは悩みました。

すると子どもたちは,次のように考えていきます。

「2個はなしでもいいじゃん」

「もし29個なら,あと1個で3点。9個集めたのに損してる」

20個と29個が2点は不公平」

「それなら29個は3点にしたら・・・」

「1点より少ない点数の言い方があればいいのに」

「2点とあまり9個?」

「前に勉強した分数を使って9/10点にしたらいいよ」


分数を使えば,10個未満のブロックも点数化していくことができます。このアイディアをもとに,ゲームで勝った子どもたちの得点を点数化していきます。

「梨愛さんは2点と6/10点,森君は2点と9/10点・・・」

「なんか点ばっかりで長いなあ・・・」


既習の分数を使えば,1点よりも小さな得点を表すことはできます。ところが,整数部分と分数部分を分けて表記すると,長くなっていきます。そこに子どもたちは面倒くささを感じたのです。

ここで小数の存在を教えます。「1/10=0.1」という小数の定義を使うと,Mさんの得点は「2点と6/10点→2.6点」,H君の得点は「2点と9/10点→2.9点」と短く・すっきりとします。


1よりも小さい大きさの表し方の必要感とその表記の仕方を学んだ1時間でした。