2021年7月2日金曜日

これって多い順?

クラスの子どもたちの誕生月調べを算数の時間に行いました。

4月から順に誕生月を聞いていきます。結果は右のよ


うになりました。この結果を見た子どもから,12ヶ月だからその他がいるね」と声があがります。これまでの棒グラフは横10ますです。このままではデータは入りません。4月・8月・9月・10月・2月・3月をその他にするとグラフ用紙に収まります。


ところがその他に前記6ヶ月分を入れることに対して,「いやだ」とう声が聞こえてきます。この声の意味を読解していきます。

「自分だけその他月生まれみたいで嫌だ」

「なんか仲間はずれみたいでかわいそうだ」


そこで,その他はやめ,グラフ用紙を横向きにすることで12ヶ月分を収めることにしました。早速,棒グラフ作りを始めます。


ところが今度は,「これって多い順なの?」と声があがります。これまでに学習した棒グラフは多い順に並べると分かりやすくなることを子どもたちは学んでいます。この視点から考えると,多い順にグラフにした方がよさそうです。ところが,月順がいいという声も聞こえてきます。今度はこの視点で話し合いが始まります。

「多い順にすると,何月が調べるのが分かりにくくて見にくい」

「多い順の問題ではないから,4月からでいいよ」

「前の問題は『好きな○○調べ』で多い順番が必要だったけど,今日の問題は『誕生月調べ』だから,多い・少ないは関係ないから月順でいい」

「多い順は,パッと見て分かりにくい

「『棒グラフは多い順に表すこともあります』と前に習ったでしょ。『こともあります』だから,月順でもいいよ」



順番が決まっている月別データの場合は,多い順だとデータを検索するのが面倒だと子どもたちは考えました。一方,やっぱり多い順がいいと考える子どももいました。


そこで,私が「○月」と言ったデータが棒グラフのどこに位置付くのかすぐに分かるのはどちらのグラフかを調べる実験をしました。


その結果,月別グラフの方がすぐに検索できることを実感することができました。順番が決まっているデータは,その順が分かりやすいようです。

問題状況に応じて,棒グラフの並び順を変えることが大切なことを実感することができた1時間でした。