2021年7月10日土曜日

合体(積み上げ)グラフはお好みではない?

好きな給食調べをグラフにしました」と言って,


右の棒グラフ(積み上げ型)を提示します。これまでに子どもたちが目にしてきたグラフとは異なるタイプのグラフです。


グラフをじっと見つめた子どもたちが,勝手に話し始めます。

「1組と2組が合体したグラフだね」

「1組は多い順になっているね」

「1組は下が揃っているね。でも,2組は下がバラバラになっている」

「棒の中に人数を書けば,何人かがすぐに分かるよ」


1組(青)の人数はすぐに分かります。しかし,2組(赤)は下がバラバラなためにすぐには人数が分かりません。そこで生まれてきたのが,人数を棒グラフの中に書くというアイディアです。よい発想ですね。



さらに,子どもの話し合いは続きます。

「2組の棒を横に動かしたら,もっと分かりやすくなる」


子どもたちは,2クラスの棒が積み上がったグラフを分かりにくいと捉えています。その結果,積み上げないで隣に並べるというアイディアが生まれてきたのです。

そこで,この方法を試してみることにしました。すると,


右のようなグラフが完成します。これを見た子どもたちから声があがります。

「1・2組とも0が揃って分かりやすい」

「1組と2組の差が隣同士だからすぐに分かる」


ほとんどの子どもは,1・2組を隣同士でグラフにすることを絶賛していました。では,最初の1・2組が積みあがったグラフによい点はないのでしょうか?

「1組と2組の合計がパッと見て分かるところがいい」


合計という視点見ればよさがあることが分かりましたが,それでも子どもたちは1組・2組を別々のグラフにする方が分かりやすいと考えていました。

子どもにとっては,1組と2組の合計数を知ることよりも,1組と2組を比較したい気持ちの方が勝るようですね。これが子どもの素直な気持ちです。