2021年8月27日金曜日

長い長さを測る

前回の算数では,「1年生でも安全な歩き方で1分間歩いた長さ」を,班ごとに測定をしました。ところが,班による差が最大5mもあり,結果がバラバラになりました。


そのときに子どもから生まれてきたアイディアが,「10m定規がほしい」でした。子どもたちからは,この10m定規について声があがります。


「ガムテープで1m定規をくっつけても,折れちゃうんじゃないかな?」

「つなげるときに,真っ直ぐにしにくいよ」

「5mつなげると,教室を飛び出す長さになっちゃうよ」


簡単そうな「10m定規」のマイナス面が見えてきました。すると今度は,「だったら巻き尺がほしい」と声があがります。国語辞典で「巻き尺」の意味を探す子どももいました。算数でも国語辞典を活用するなんてすごいですね! 


さて,国語辞典には次のように説明が書かれています。

「鋼や布などで作られた,テープのような物差し。多くはケースの中に巻き込んである」

この説明をきっかけに,次の声があがってきます。


「そうそう,テープが中に入っているんだよ」

「くるくるしているんだよ」

50m位あるんだよ」

「長い長さを測るときにいいんだよ」

「力を入れすぎると血が出るんだよ」

「大工さんが持っているよ」

「工事の人が使っているよ」・・・


少しずつ,巻き尺のイメージが見えてきました。


ここで20m巻き尺を提示します。子どもからは「それそれ!」とうれしそうな声が聞こえてきます。巻き尺を使って,班ごとに長さを再測定することにしました。

測定を終えた子どもたちは,「1m定規だと40回も動かすけど,巻き尺なら5回で終わるから簡単」「定規みたいにつなげるときにズレたりしないから簡単」と,巻き尺を使うよさに気付いた声があがりました。

1m定規を使って苦労した体験と比較することで,巻き尺のよさを実感することができた時間ともなりました。