2022年2月7日月曜日

たこ焼きは何個?

「たこ焼きは全部で何個ありますか」と尋ね,右の画像を提示します。


子どもたちは,一生懸命に縦と横のたこ焼きの数を調べていきます。

23個,横12個のたこ焼きが並んでいることが分かります。では,ここから先はどのようにしてたこ焼きの数を求めるのでしょうか。

「かけ算で計算する」と声があがります。しかし,これまでに子どもたちが学習しているのは,かける数が一の位のかけ算のみです。


そこで聞こえてきたのが,「サクランボにしたらいい」という声です。位毎に数字を分ける計算方法です。1年生のたしざんの学習から取り組んでいるアイディアです。これなら計算できそうだと子どもは考えたのです。



最初に子どもから生まれたサクランボ計算は,2312も分解する方法です。左のように位毎に分解し,20×10+3×2=206となります。「両方サクランボ」と子どもたちが名付けた分かりやすい方法です。


 一方,「片方サクランボでも計算できる」という声も聞こえてきました。かけられる数が二位数のかけ算は既習です。従って,その数は分解しなくても計算は出来ます。かける数の12だけ分解すると,23×2+23×100276となります。

 先ほどの両方サクランボとは,答えが異なります。一体これは,どういうことでしょうか。子どもたちの頭の中も混乱してきます。


 やがて子どもから,「両方サクランボは,全部の位をかけないとダメなんじゃないのかな」と声があがります。先ほどの計算では,まだ計算していない場所があるという声です。全部の位の数をかけると,3×2+20×2+3×1010×10276となります。全部の位の数字をかけることで,片方サクランボと同じ答えになることが見えてきました。


 この後,37×1715×42を「片方サクランボ」「両方サクランボ」で計算していきます。「片方サクランボは計算が早くできる」「式が短くていい」と声があがります。両方サクランボに対しては,「時間がかかるけど正確」と声があがります。


未習の計算を,既習の計算方法を活用することで乗り越えることができた1時間でした。