2022年12月13日火曜日

データの活用で大切なこと

 大阪吹田の公開授業は、データの活用領域でした。この領域の授業で大切なことはなんでしょうか。

「最大値」「最頻値」「中央値」「平均値」などは、データの見方です。

「ドットプロット」「柱状グラフ」「度数分布表」などは、データの表現方法です。

以上の2つの分野がデータの活用にはあることを、先ずはしっかりと踏まえます。その上で、これらの2つの分野につながるアイディアを子どもから引き出す授業展開を行うことが大切なのです。

教師から、「○○のデータをドットプロットにしてみましょう」「○○のデータの最大値はなんですか」と尋ねるのではないのです。これでは、子どもはデータを教師から指示された視点で強制的に見させられているだけなのです。そうではなく、授業を通して「自分のクラスが勝つためには、最大のデータで比べたらいいんだ」「(ドットプロットにつながるアイディアで)データを整理するとわかりやすくなる」などのように、子どもがそれを使いたくなるように授業を構成することが大切なのです。このあたりの詳細については、昨日の授業後の講演会で話させていただきました。

データの活用領域は、今回の学習指導要領から新設された分野です。日本の子どもは、データ活用領域が国際比較で低いことが明確になったことなどが、その要因となっています。

データは、教師が視点を与えて見させるのではなく、子どもがその視点で見たくなるように授業展開を工夫することが大切なのです。