2019年2月26日火曜日

3年生「メートル法の導入」


3年生に「メートル法」の学習が移行措置で入ってきました。この学習は,これまでに学習した様々な単位の関係を把握しまとめていくことが目的です。
形式的な学習になりがちなこの場面を,次のような展開で進めてみました。

子どもたちに次のように投げかけます。

「一番小さい長さの単位はなにかな」

これは簡単です。「1㎜」と声があがります。この1㎜をノートの左端に書きます。続いて,次の問いかけを行います。

「次に大きい単位はなにかな」

これも簡単です。「1㎝」と声があがります。この1㎝は,ノートの先ほどの1㎜から1ますあけた右側の位置に書きます。

今度は,次の問いかけを行います。

「次の大きい単位はなにかな」

これも「1m」と声があがります。ここで,次の問いかけを行います。

「1mはどこに書きますか」

子どもの反応は3つに分かれました。

「さっきも1ますあけたから,今度も1ますあけて1mを書く」
右図の上のパターンです。

「1㎜も1㎝も単位の字が2文字ある。でも1mは単位の字は1文字。だから4ますあける」
右図の下のパターンです。単位を示す文字の数に着目したのです。この着目ポイントは全員が納得しました。しかし,なぜ4ますあけるのかがはっきりとしませんでした。

「1㎝は10㎜でしょ。これって1㎝は1㎜の10倍だから1ますあいている。今度は,1mは100㎝でしょ。これって1mは1㎝の100倍」
「そうか!だから2ますあけるんだ」
「1ますで10倍。2ますなら100倍」
「だったら2ますあけた方がいいね」

ますの数と倍数に関係性を持たせることに子どもたちは興味をもったのです。この指摘で,全員が2ますあけることを納得しました。すると,まだ提示されていない1㎞にも子どもの思考は発展していきます。

「だったら1㎞は1000m」
「だから1mの1000倍。ますは3つ分あくんだ」
「10倍,100倍,1000倍の0の数とますの数は同じだね」

これまでに学習した㎜,㎝,m,㎞の間の倍の関係を,ノートのます目を使うことで引き出すことができました。(25分ほどでここまで終わりました)