2019年3月8日金曜日

メートル法 4年生の場合

メートル法についてお伝えしてきました。この学習は,移行措置で4年生にもあります。

長さ,重さの順で単位の位置を子どもたちと考えていきます。子どもたちは,途中で単位の共通点に気がついてきます。

「長さも重さもmがついている」
「mとgをベースとすると,そのベースの記号にmがどちらにもついている」
「だったら,水のかさも同じだ。かさにもmLがあるよね」
「本当だね。3つともmがついている」
「かさにはdLがあるよ。だったら,dgやdmがありそうだ」
「それならcmがあるんだから,cgやcLもありそうだね」

ここまで子どもたちと復習してきたのは,長さと重さです。ところが子どもたちはここまでの「m」の共通点への気づきから,思考の対象範囲を水のかさへも広げてきたのです。さすが4年生です。この思考の広がりを価値づけます。

すると今度は,思考の対象範囲がさらに広がります。

「長さにはkmがあるよ。重さもkgがあるから,かさにもkLがあるね」
「重さはさらに重たいtがあるね。だったら,長さはtmかな?」
「でも,それはないよ。だって,tは1つの記号だけだよ。ベースのm,g,Lと同じで,tは次のベースだよ」
「tが次のベースなら,例えば長さはbで,かさはsとかの1文字になるはずだね」

4年生の子どもたちは,「t」の特殊性を見事に分析しました。さらには,「t」が別のベース単位と見れば,長さやかさも新しい別のベース記号ができるはずだと考えたのです。論理的なすばらしい発想力です!