2021年5月13日木曜日

いつの間にか筆算しちゃってた・・・

子どもたちが「簡単」だと考えていた百の位をたす「位分け分け」方式ですが,繰り上がりが増えてくると「正しく計算ができるか心配になる」と考える子どもたちが増えてきました。一方,「位分け分けは,いつでも簡単だよ」と考える子どもたちもいました。この段階では,計算方法の簡便さの優劣を子どもたちはそれほど感じてはいません。

 

1000に近い方が勝ちゲーム」で計算が終わっていないカードが,まだ数枚残っていました。そこで,それらのカードの計算に取り組みます。


最初に取り組んだのは,「540+579」です。子どもたち


のノーを見て回ると,11人の子どもたちが「位分け分け」で計算間違いをしていました。約1/3に当たる子どもたちが計算間違いをしていたことになります。繰り上がりが増えると,やはり計算が面倒になってくるようです。


この事実に出合った子どもたちからは,「やっぱり筆算の方が簡単だと思う」と声があがります。気がつくと,勝手に筆算をしていた子どももいました。子どもは困ったことがあると,よりよい方法を主体的に模索していくのですね。


いつの間にか子どもたちが勝手に取り組んでいた筆算は,本当に簡単なのでしょうか? 540+579の筆算に全員に取り組ませることにしました。筆算自体は,これまで十の位同士の計算でも経験しています。その経験を基に計算を進めていきます。

「筆算は簡単だ」

「すぐに答えが出る」

「位分け分けだと,同じ位を線でつないだあとの計算(合計)が大変」

「位分け分けは,筆算の倍の計算がいるから大変」


「筆算」と「位分け分け」の両方の計算を体験することで,その違いを子どもたちは意識することができました。この後も数問の問題に,「位分け分け」「筆算」の両方の方法で取り組んでいきます。

多くの子どもたちは,「筆算が簡単」と考えました。筆算の簡便さが実感できたようです。一方,「位分け分けがやっぱり簡単」と考える子どももいます。子どもの思いは様々です。