2021年10月13日水曜日

京丹後の4年生と授業をしました

 昨日は,京都府京丹後市の4年生と授業を行いました。100人を超える先生方に囲まれて緊張していた子どもたちでしたが,授業後半は,すっかり心もほぐれてきたようで,自由に自分の思いを語れるようになってきました。

個の点をつないで三角形を作ろう」(直線は交わらない)という授業でした。練習として,4個の点をつないだ場合を実験しました。多くの子どもたちは,2個の三角形を作っていました。先ずは,この2個の三角形ができた図だけを意図的に提示します。子どもたちは「三角形は2個できる」と考えていきました。そこで,「三角形は2個できるんだね」と子どもたちに投げかけます。すると,「えっ?私は3個ができた」と声があがります。実は,3個の三角形を作っていた子どもが3人いたのです。その子の図は,意図的に提示していませんでした。「3個できた」の声で,子どもたちが一気に動き出します。「できる」「できない」とざわめき出します。

そこで,ノートに実験します。「3個ができた」と大喜びの子どももいれば,「できない」という子どももいました。そこで,ヒントを発表してしてもらうことにしました。

「3つの点で三角形ができます。その中に点を1個打つ」

この「中に点を1個打つ」のヒントで,「3個」できる秘密が見えてきました。

3個の図形を提示していくと,「点が1個中に入ると,三角形が1個増える」というきまりが見えてきました。

そこで,今度は「点が5個に増えても,このきまりは成り立つかな?」と投げかけます。多くの子どもたちは,成り立つと予想しましたが,半信半疑の子どももいました。子どもたちは,早く実験したくてうずうずしています。

ノートに実験を始めると,「できた」「1個増えた」という喜びの表情が見えました。

最後に,子どもたちを前に集めて点が中に1個入ると,三角形が1個増える図形の確認を行います。すると,ある女の子が「私は,2個増えた」と呟きます。全員の顔が一斉に彼女を注目します。「えっ?」という表情の子どもと,「そうそう」と頷く子どもに分かります。授業時間が来たため,それ以上展開することはできませんでしたが,新たな見方が生まれたオープンエンドの授業となりました。

素直な子どもたちの反応で,愉しい1時間となりました。京丹後の子どもたち,ありがとう!