2021年10月14日木曜日

大阪府吹田市の6年生と線対称の授業!

 昨日は,大阪府吹田市の6年生と「線対称」の授業を愉しみました。

子どもたちに「何が見えるかな?」と投げかけます。「和歌山は はるか光は 山や川」「丸くなるな 車」の文を順次提示します。最初の文では「俳句」だと考えていましたが,次の文で,2つの文に共通することが回文」であることが見えてきます。回文であることを,両手を外側から内側へと移動させて表現できる素敵な子どもがいました。

次に,「11111」のデジタルで表現された数字を提示します。これに対しては「回文」「回文じゃない」と判断にズレが生まれます。「回文」に見える子どもたちの気持ちを読解していきます。「文字ではなく形で見たら,左から見ても右から見ても同じ」という見方が生まれてきました。これなら「回文」と判断できます。この気持ちを共有していきます。子どもたちは,「11111」は「回文じゃなくて,回図だね」と新たなネーミングをします。こんなアイディアが生まれるのも素晴らしい子どもたちでした。

さらに,二等辺三角形を提示し「回図かな?」と尋ねます。子どもたちは,二等辺三角形を半分に折ったり,頂点に向かって引いた垂線と底辺との交点と底辺の両端までの長さを測ったりすることで,「回図」であることを見出していきました。線対称で必要は図形の構成要素に視点を当てた見方が生まれてきました。

最後に,二等辺三角形に限りなく近い三角形を提示します。見た目では「回図」かどうかの判断にズレが生まれました。早速実験を行います。折る,底辺の長さを測るなど,前の問題で使った方法で「回図」でないことを子どもたちは見出していきました。さらに,分度器を使って両端の底角を測定している姿も見られました。底角も等しくはありませんでした。ここでも,線対称で必要な角の大きさにつながる構成要素が子どもから生まれてきました。

子どもたちは線対称図形に,オリジナルな「回図ん」と名前を付けて大喜びをしていました。

素直な発想と素敵な図形の見方ができる子どもたちと,愉しい1時間を過ごすことができました。