2024年4月11日木曜日

50に近い方が勝ち!

子どもたちに「50に近い方が勝ちゲームをしよう」と投げかけます。
十の位〜小数第3位までの空欄がある数を設定します。その中に,裏返された数字カードから1枚を開き好きな位に入れていきます。数字カードは,0〜9の10枚です。同じ数字は1枚しかありません。
このルールを説明しただけで,子どもが話し合いを始めます。
「それなら十の位に4か5を入れたらいい」
「5なら一の位は0か1」
「4なら一の位は9か8」
「4か5が出ても,その後の数もあるから,4・5だけでは勝負は決まらない」
「例えば59になったらアウト」
具体的な数字を例に出しながら,説明を進めることができました。このように具体例を提示して話を進めると,50に近い数のイメージが持てます。

その後,ゲームを進めます。1回戦は,29.601対53.478という結果となりました。
続いて2回戦を行います。「4□□□」対「2.□□□」(グラウンドチーム)までカードが引かれました。グラウンドチームが2のカードを一の位に入れましたが,このままではグラウンドチームは負けてしまいそうです。
こんな状況で聞こえてきたのが,次の声です。
「次は5が出てほしい」
「5は1/7で出る」
突然,分数の話題が生まれてきました。そこで,この意味を読解します。
「残りのカードは8枚。相手が次に引くから,5が出るのは1/8」
「もし相手が5を引かなければ,グラウンドチームが5のカードを引くのは1/7になる」
「5じゃないカードが出るのは6/7」
子どもたちは,分数を使うことで,5とそれ以外の数字が出るリスクを確率的に考えていったのです。5年生は割合の学習を行いますが,そこにつながる見方が生まれてきました。
最終的に,41.635対92.078という結果になりました。出てほしいと願った5を出すことは,グラウンドチームはできませんでした・・・。
小数の学習を通して,割合の見方につながる考えが生まれてきた1時間となりました。