2019年1月15日火曜日

3年生「分数のたし算」の見方を引き出す

3年生「分数」の学習の一コマです。

子どもたちに,「これから見せる図を分数で表せるかな」と投げかけます。

1mを等分した図,1Lを等分した図,ピザ1枚を等分した図を順次提示していきます。

右のピザの図は,もとにする量がピザ1枚なので,「3/4まい」となります。

次に提示したのは,右の図です。この図を提示した途端,「えっ?」「これでいいの?」という悩みの声が上がりります。先ほどまでとは異なり,明らかに悩んでいる姿です。悩んでいる子どもたちの気持ちを共有していきます。
「さっきまでは,色がついているところ(分子部分)はくっついていた。でも,今の図は隙間があるからどうしたらいいのかな」

 悩んでいる子どもたちは,ピザの各パーツがバラバラになっていることに違和感をもったのです。これに対して,次の声があがります。
「だったら,ばらばらの図をくっつければいいよ」
「そうだよ。くっつけたら隙間がなくなるよ。そうすれば3/8まいになるよ」
 隙間をくっつけるというアイディアで,子どもたちも納得です。

ここで子どもから,「これって式で表せる」と声があがります。その声の意味を共有していきます。
「1/8+1/8+1/8で答えは3/8まい」
「8/24まいにはならないよね」

子どもたちは,この段階でよく見られる誤答である8/24まいにはならないことに気付いてきました。その理由を説明していきます。
「もし8/24まいだったら,1まいを24個に分けた8つ分になるよ」
「分母の8は変わらないんだよ」
「動くのは分子の1だけだよ」
「分母の8はもとをわけた数だから動かない数だよ」

子どもたちは,量分数で大切な概念であるもとの大きさとその分割数に目を付けて説明を進めることができました。
量分数の大きさを表現する問題の中から,子どもたちが分数のたし算場面を見つけ,さらに,その計算の方法を図をもとに具体的に説明していくことができた時間となりました。