2022年6月9日木曜日

図の中に4/6Lが見えないのはなぜ?

 前回の学習では,「4/6÷2/3=1」の図の中に割られる数の4/6Lが見えないことが問題点となりました。そこで,前回の図を見直すところからスタートします。

子どもたちは,問題文を見直します。

「最初は2/3分で4/6Lだから,まだ1分に行っていない。だから,2/3分までを見る」

「2/3分で4/6L作るということは,2/3分で1Lの中の4/6Lということ」

「2/3分までを見たら,1Lの中にある小さな部屋は1/12Lになる」

「赤いところは,1/12Lが8個分だから8/12L=4/6L」

これで問題場面と図が合致しました。前回は,1Lの範囲を図全体と勘違いしていたのです。そのために,一番小さな部屋の大きさも勘違いしたのです。

実は,もう1つ子どもたちが勘違いしていたことがあります。それを子どもたちに投げかけます。

「1分たったらココアはどこまで増えるの?」

前回の子どもたちは,図全体で1Lだと考えました。しかし,この捉えが間違っているのです。しばらくすると,子どもたちが動き出します。

「横に増える」

「2/3Lの横に増えていく」

「1/3L,2/3L,3/3Lとどんどんどんと増えていく」

子どもたちは,ジェスチャーを使いながら赤く塗られた4/6の部分が横に増えていくことを表現してきました。1分で作られるココアの量は,色が塗られた全体部分です。この大きさは,1/12Lが12個分なので,12/12L=1Lとなります。これも計算での答えとも合致します。

分数のわり算場面を図に置き換える難しさや,わることの意味を考えていくことができた時間となりました。

また,子どもの誤答の論理を一旦受け止め,そのまま展開していき,最後にその論理の間違いに気付かせるという展開も試みてみました。