「縦8/9m,横3/4mの長方形の面積を求めよう」
このように投げかけます。式を使って,答えが24/36㎡になることはすぐに分かります。
そこで,「図の中に24/36㎡は見えるかな?」と投げかけます。子どもたちは,長方形の図の中に分割する直線を引いていきます。ところが,困っている子どもがいました。一方,早々に線を引き終えた子どももいます。
そこで,多くの子どもが作図した図を提示します。縦方向に4分割,横方向に9分割された図です。そこで,「この図でいいね?」と念押しをします。
すると,「あれ?」という声が聞こえてきます。一方,「これでいいじゃん」という表情の子どももいます。
そこで,「あれ?」と疑問を抱いた子どもが説明を始めます。
「これだと4/4mに見えるよ」
「3/4mは4つに分けた3つ分。でも,これは4つに分けた4つ分」
「じゃあ,どうしたらいいの?」
この図では間違っているようです。そこで、図を修正します。今度は縦方向に3分割,横方向に8分割します。これなら3/4mに見えると子どもたちは考えました。この図の中に,分子に当たる24も見えてきます。
では,分母はどこに見えるのでしょうか。ここが次の問いになります。このままでは,分母は見えません。「?」が大きく子どもに浮かびます。
すると「だったら伸ばしたら」と声がします。オレンジ色のように図を外側に拡張していきます。しかし,この図を見てもその意味が読解できな子どももいます。ここは時間をかけて共有していきます。
「このままだと,横は3/3mに見えてしまいます」
「分母は1つ分だと№33で勉強したから,分母はもとの数」
「1つ分増やすと,4つに分けた3つ分が見える」
「縦も同じように1つ分増やすと,9つに分けた8つ分が見える」
これまでの学習は,分母に当たる部分は図の中に最初から位置づいていました。しかし,今回の問題は最初の図の中に,それは見えません。そこが難しい部分でした。外側に拡張することで,分母が見える展開でした。