2025年6月23日月曜日

分数をかける

 次の問題を提示します。

「あかりさんは180ページの本を4日間で読みました。1日目は全体の2/5,2日目は残りの1/3を読み,3日目はその時に残っていたページの5/8を読みました。」

アイテムに掲載されている問題です。先ずは「2日目には何ページ読みましたか」と尋ねます。

半数の子どもは,次の式を書きました。

180×2/5×1/3

この気持ちを読解します。

「1日目に2/5読んで,2日目に1/3を読んだからかけ算した」

この式を書いた子どもは納得しています。ところが,「それは違う」と声があがります。

「2日目は残りの1/3を読んだと問題にあるから,1日目の残りのページから考える」

「その残りの1/3になる」

「2日目は基準が違うようになるんだよ」

計算を簡単にしようとして,多くの子どもは一気に「×2/5×1/3」をしたようです。しかし,それでは問題場面に合いません。基準が2日目は異なるからです。その指摘が子どもから生まれてきました。

後半は,「分数÷分数」につながる作図をする問題に取り組みました。0.5分で1/3Lの水が入る図を描きます。その後,「1分では何L入るか図を描こう」と投げかけます。

半数の子どもが,板書のパーの図を描きました。答えは2/3Lなのでこれでよさそうです。ところが,「それは違う」と声があがります。

「この図だと,0.5分で2/3Lの水という話になる」

「話は1分で2/3Lだから図が違う」

分数の面積図はかなりハードルが高い場面です。少しずつ,その見方を育てています。