「何か所切ったら切手はバラバラになりますか」
子どもたちに尋ねます。縦に4枚つながった切手シートは,3カ所切ることでバラバラになります。
では,この切手シートが2列になった場合は何か所でバラバラになるでしょうか。切手1枚の辺に沿って切るのを1か所というルールにすると10カ所でバラバラになります。
この結果から,次の声があがります。
「7増えた」
「だったら,次は17だ」
3列目を予想する声が生まれてきました。そこで,3列目を実験します。結果は予想通りに17カ所です。すると,声があがります。
「比例だ」
「比例?」
「比例は2倍3倍になるんだよ。でも,これはなっていない」
「7ずつ増えるんだよ。だから次は24」
「絶対にそうなるね」
「もう何列でも大丈夫だ」
7ずつ増えることへの確信を持った声が生まれてきました。
そこで,「51列なら何か所?」と尋ねます。子どもの予想する数はズレました。そこで,時間をとって考えさせます。
多くの子どもは単純に7ずつ増やすのではなく,次の式を書いていました。
3+7×(51ー1)=53
ところが,この式を見た子どもから「なんでー1?」と声があがります。それ以外の部分の意味は読解できているようですが,「ー1」の意味が見えないようです。
「1列増えると7ずつ切る場所増える」
「でも,1列目だけは3カ所」
「だから,1セットが7カ所なのは列の数よりも1つ少ない」
「手の指の間の数と同じだよ」
「だから,列をxにしたら3+7×(xー1)になるよ」
様々な例で,子どもたちは「ー1」の理由を説明してきました。最後は,文字式を使った説明も生まれてきました。