「X+7=35の式に当てはまる問題文を作りましょう」
このように投げかけます。問題文作り自体は簡単です。その後,Xの値も求めます。この文字式では,35-7=28と引き算でXの値を求めることができます。
そこで,「たしざんの式になる場合はXに当てはまる数は,その逆の引き算で求められます」とここまでのことをまとめました。すると,この言葉をきっかけに,子どもたちが動き出します。
「だったら,わり算だったらかけ算だね」
「待って,必ずしもそうではないかも」
「わり算でもわり算かも・・・」
「かけ算ならわり算だよ」
「引き算ならたし算だよ」
「これも違うのあるかも?」
子どもたちは,Xを求めるためには必ずしも逆算にはならない場合があるかもしれないと考えました。
そこで,絶対に逆算になると子どもたちが自信があるかけ算の場合を考えます。
「8×X=20」
この場合は,わり算でXの値が求められます。すると,「(Xの位置が)逆なら?」と声があがります。そこで,「X×4=32」を実験します。この場合も,逆算のわり算でXの値を求めることができました。
次に,「必ずしもそうではないかも」と声のあがった,引き算とわり算を実験します。
「X−6=15」→足し算
「15−X=1」→引き算
「X÷4=8」→かけ算
「45÷X=15」→わり算
子どもたちの予想通り,必ずしも逆算ではない式もあることが見えてきました。
子どもの声で次の問題場面が生まれてきた1時間でした。逆算でない式は小学校では扱わないことになっていますが,子どもの思いはそれを超えていきます。