2025年5月2日金曜日

丸は全部で何個?

「丸は全部で何個?」
子どもたちに尋ねます。図を提示する前でしたが,子どもからは「数えたらいい」「縦×横でできる」「でも,四角じゃなかったらできないよ」と声があがります。図のイメージが浮かんでいるようです。

子どもに提示したのは,正三角形状に丸が並んだ図です。丸が12個あることは分かりました。1つずつ丸を数えた子どももいましたが,計算で求めた子どももいます。

4×3
5×3−3
1+2+3+4+5−1−2
3×3+3

これらの式が生まれてきました。
その後,「5×3−3の式を文字式にできるかな」と尋ねます。一辺の丸の数をxとすると,文字式は「x×3−3=y」となります。この文字式の意味を読解すると,子どもから次の声があがります。
「この文字式なら,四角形もできるよ」
「正方形ならだけどね」

子どもたちは,文字式の対象場面を拡張していく方に考え方を進めていきました。そこで,四角形の場合の文字式を考えます。文字式は, 「x×4−4=y」となります。しかし,これで合っているのかは確信がもてません。そこで,具体的な事例を入れて検証します。一辺の数を5個の場合を実験します。
「5×4−4=16」
式の答えも図の答えも合致しました。

すると,「正○角形なら大丈夫なんじゃない?」と声があがります。そこで,正六角形も実験します。文字式は「x×6−6=y」です。実際の図で実験しても,この文字式の正しさが見えてきました。

子どもが文字式を使いたくなる場面は,大人の考え方とは異なる一面もあります。だからこそ,子どもの思いに寄り添って展開を修正していくことも大切になりますね。