長方形の周りの長さを求める問題を提示します。ヒントがないと求めることはできません。
そこで,内部に正方形があること。また上の辺の左側が12m,下の辺の右側が8mであることを伝えます。しかし,これでもまだ周りの長さは分かりません。そこで,「どこを知りたい?」と尋ねます。子どもからは「正方形の長さ」と声があがります。
そこで,正方形の一辺の長さは5mであることを伝えます。これなら計算で長さが分かります。結果は,40mになりました。
次に,正方形の一辺の長さを変えても計算ができるのか尋ねます。「できる」「さっきと同じ」と声があがります。そこで,7mの場合を計算します。
結果は40mです。先ほどと同じ答えに子どもたちはざわめいています。多くの子どもは,答えは長くなると予想したからです。
こうなると子どもたちは,答えが同じになる理由を知りたくなります。
「伸びて縮んだんだ」
「横が長くなった分,脇が短くなる」
「文字式だと横は12−a+8で縦はamになる」
「aが1mなら横は19mで縦は1m。aが2mなら横は18mで縦は2m」
「横は縮んで縦は伸びた」
「差し引き0だ」
文字式を使うことで,正方形の長さが変わっても周りの長さが変わらないことが見えてきました。