2025年5月28日水曜日

最短ルートは?

 「最短ルートを見つけよう」

このように投げかけ,正方形の対角線の位置にある2つの頂点を結ぶ最短ルートを探しました。正方形が1つの場合は,2通りあります。

次に正方形の数を4個に増やします。図を見た子どもから,次の声があがります。

「めっちゃある」

「4通り?」

「6通り?」

「もっとある?」

予想にズレが生まれます。そこで,実験します。「6通り」の声が多数を占めました。そこで,最短ルートを確認します。最初に描かれたのは,右に2ます進み,上に2ます進むルートでした。すると,これを見た子どもから声があがります。

「反対がある」

「線対称」

「対称の軸だ」

1つのルートを見た子どもから,線対称と関連付けることで,反対側に同様のルートができるという発見が生まれてきました。この方法を使えば,対称の軸の片方側だけルートを見つけたらよいことになります。この図形では3通りなので,総数は3×2で6通りとなります。

次に,縦・横3ますの9ますの最短ルートを探します。一気に難易度が増します。子どもたちの予想値もバラバラになりました。実験の途中で「面倒」「同じの書いてるかも」と声が聞こえてきます。

そこで,図の中の交点に数字を位置づけます。これでルートの確認がしやすくなります。その後,数字を使ってルートを書き出します。

最終的に,10通りのルートが確認できました。これは線対称の半分のルートなので,実際はこの2倍の20通りあることになります。

同じルートを書き出さないために交点を数値化しましたが,それでも「面倒」という声が聞こえてきました。板書のルートは,同じ数字が固まるように意識して書かれています。この同じ数字の部分を1つに省略することで,樹形図が完成します。

樹形図につながる見方を引き出す最短ルート探しの学習でした。