2025年5月19日月曜日

分子が割れなかったら?

「2分で4/5Lのジュースを作るマシンがあります。1分では何Lのジュースを作れますか」

問題に出会った子どもから,次の声があがります。

「かけ算は分子をかけたから・・・」

この声の意味を共有したあと,続きを考えさせました。

「わり算はかけ算の反対だから,分子ではなく分母を計算する」

「分子をかけ算したから,今度は分子をわる」

多くの子どもは,後者を考えました。そこで,分子をわってみます。答えは2/5Lと求められます。しかし,「本当に合ってるの?」と計算に対する疑問の声があがります。

そこで,図で確認します。結果は,図でも同じ答えになりました。ところが,次の声があがります。

「まだ3回やっていないから ,正しいか分からない」

「分子が割れなかったらどうするの?」

早急な一般化を疑う声です。そこで,他の問題で実験します。

6/7÷3は式でも図でも計算が正しいことが確かめられました。

一方,4/5÷3の場合は,そもそも分子が4÷3=1.333・・・となりわりきれません。この計算方法の限界でしょうか。

すると,次の声があがります。

「四捨五入したら」

「約1/5」

「でも,それって正確じゃないよ」

「われるようにしたらいい」

「4/5を3倍3倍して12/15にしたら3でわれる」

「本当だ」

「4/5と12/15は同じ大きさだからできるね」

4/5を倍分するアイディアが生まれてきました。この方法を使えば,先ほどと同じように計算ができます。結果は4/15Lです。図でもこの答えになることが確認できました。

倍分のアイディアを使えば,どんなわり算も計算できそうだということが見えてきました。