2022年4月21日木曜日

紙を集める

算数では話題です。学校生活では,子どもたちが取り組んだ学習プリントなどを集める機会が何度もあります。1人1人がバラバラにプリントを提出場合もあれば,代表の子どもが列ごとにプリントを集めて提出する場合もあります。

 


先日,後者のパターンでプリントを回収しました。その際の子どもたちの姿を見ていました。どの列の代表の子どもたちも集めた5枚のプリントの向きを揃え,きれいに並べた上で机の上に置いてくれました。さすが6年生です。

さて,6年1組の教室の机は縦に6列あります。従って,集められたプリントの束は,6束分あることになります。プリントは集めた順に,1束目・2束目・・・と順に重ねられていきます。何も意識をせずに重ねていくと,右のようになってしまいます。結果的にプリントは全体としてバラバラの状態になります。


このような状態になった後で,ある女の子が自分の列のプリントをきれいに揃えて持ってきました。彼女は,自分の列のプリントをすでに置かれたプリントの束の上に載せた瞬間,全てのプリントを持ち上げました。それらのプリントを机の上でトントンと音を立てながら,縦横をきれいに揃えてから静かに机の上に置いてくれました。これで全てのプリントがきれいに揃いました。

次にやってきたのは,男の子でした。彼も前の彼女の考動と同じように全部のプリントを持ち上げてきれいに揃えてくれました。

 

たかがプリントを集めるという単純な行為です。しかし,その行為の中に全体を見渡す視点やみんなのことを考える視点が必要だと考えています。全体を見渡す視点を鍛えることは,社会人になってからも必須の力です。この視点は,一朝一夕に身に付くものではないと考えています。プリントの集め方のように,日常生活の様々な場面に,この力を練習する機会はあるのです。子どもたちには,この面でも全校のお手本となる考動をとってもらいたいと考えています。