2022年4月7日木曜日

 明治図書から発刊予定の

算数授業の当たり前を「子どもの姿」から問い直す〜Reデザイン問題解決の授業〜」

の目次が明治図書のホームページで公開されました。とても長い目次ですねえ。しかし,この中には形式的な算数指導に走る現場への警鐘が,具体的実践を通して書かれています。是非,お求め下さい。

詳細・申し込みは以下のアドレスからお願いします。

https://www.meijitosho.co.jp/detail/4-18-266542-4


はじめに
第1章 本当の「問題解決」とは
問題解決学習の役割と課題
「授業・人」塾主宰 /田中 博史
1.育てたい「問題解決の力」を問い直して
2.現場の先生が感じている,問題解決「型」授業の課題
3.子どもの姿から「当たり前」を問い直す
4.先人の理論の本質を読み解く
5.子どもの状況を観察し,その事実によって教師が方法を使い分ける
―日々の授業は教師にとっての問題解決の連続
だれのための問題解決なのか
関西大学初等部 /尾﨑 正彦
1.問題解決「型」ってわかりやすい!?
2.「自力解決」で抱いた違和感
3.「考えの発表」で抱いた違和感
4.「練り上げ」で抱いた違和感
5.教師のための「まとめ」
6.問題解決「型」授業は1時間で終わらない
第2章 算数授業の当たり前を問い直す
全国の算数教師の経験則に基づく,本当に役立つ授業の「型」の提案
めあて・まとめ・振り返りを問い直す
子どもの実態に合わない「めあて・まとめ・振り返り」を止め,問いの鮮度を意識した授業をつくろう
関西大学初等部 /尾﨑 正彦
[田中博史の分析・解説]子どもよりいつも先に動いてしまう教師の意識改革に取り組もう
既習を使った問題解決を問い直す
既習と未習が結びつく喜びを子ども自身が感じる授業をつくろう
横浜国立大学教育学部附属鎌倉小学校 /山本 順一
[尾﨑正彦の分析・解説]復習はさせるのではなく,子どもがしたくなる瞬間を引き出す
[田中博史の分析・解説]既習の活用も,問いづくりも,大切なことは子どもたちの必要感をどうつくり出すか
問題提示を問い直す
素直な感覚を引き出し,算数の表現に変えていく過程を共有しよう
東京都江戸川区立南篠崎小学校 /木村 知子
[尾﨑正彦の分析・解説]感覚から論理の世界へ授業をデザインする
[田中博史の分析・解説]自力解決は,修正されることを前提に授業を構成する
自力解決を問い直す①
人が人らしく学ぶという視点で,自力解決の時間を考え直そう
昭和学院小学校 /平川 賢
[尾﨑正彦の分析・解説]「自力解決」ではなく「問い見つけ」と捉えよう
[田中博史の分析・解説]「自力解決」という言葉に対する概念を多様化させよう
自力解決を問い直す②
「問い」が変化することを大切にする
元佐賀県公立小学校 /浦郷 淳
[尾﨑正彦の分析・解説]「自力解決」は,答えが出ても出なくてもかまわない
[田中博史の分析・解説]「自力解決」に向かう子どもの価値観をどう育てるかを意識する
自力解決を問い直す③
画一化された時間を少し変えると見えてくるもの
京都府南丹市立八木西小学校 /谷内 祥絵
[尾﨑正彦の分析・解説]自力解決の場を選択できる柔軟性と型式指導の柔軟性
[田中博史の分析・解説]目的に合わせて自力解決の仕方も変える
比較・検討を問い直す
子どもたちのわかりづらさや疑問を共有し,みんなで問題に立ち向かおう
東京都豊島区立高南小学校 /河内 麻衣子
[尾﨑正彦の分析・解説]話し合いたいと考えていないのに,無理に話し合わせていませんか?
[田中博史の分析・解説]子どもの必要感で比較・検討の時間をもつ
対話活動を問い直す
形態にとらわれず,子どもが話したいと思える「自由対話」と「仕組む対話」
大分県別府市立亀川小学校 /重松 優子
[尾﨑正彦の分析・解説]対話したくなる思いを引き出すことと,子どもの意識を高めること
[田中博史の分析・解説]「自由対話」と「仕組む対話」にさらに細かな表現の過程を意識する
練り上げを問い直す①
その子らしい捉え方を大切にし,修正に開かれた練り上げを意識しよう
新潟大学附属新潟小学校 /志田 倫明
[尾﨑正彦の分析・解説]子どもの論理を読解する場面設定が思考力を高める
[田中博史の分析・解説]練り上げの時間に子どもの困り方の原因が見えてくる
練り上げを問い直す②
高学年でも発表する子どもに育てるために
雙葉小学校 /永田 美奈子
[尾﨑正彦の分析・解説]小刻みな読解をヒントとして練り上げを活性化させる
[田中博史の分析・解説]子ども同士の考え方を交流させるときのポイント
練習問題を問い直す
子ども自身が学びを広げていくことを大切にしよう
鹿児島市立清和小学校 /福島 淳子
[尾﨑正彦の分析・解説]練習問題をクラス全体でつくり上げる価値
[田中博史の分析・解説]「つくる」活動をすると見えてくるものがある
習熟を問い直す
問題の量だけを意識した習熟の時間を考え直そう
宮崎市立江平小学校 /桑原 麻里
[尾﨑正彦の分析・解説]何のために習熟させるのか
[田中博史の分析・解説]パターンで解くだけの適応問題からの脱却を
まとめを問い直す
数学的な見方・考え方の変容を「小さなまとめ」で価値づけよう
兵庫県西宮市立鳴尾東小学校 /久保田 健祐
[尾﨑正彦の分析・解説]「まとめ」は授業終末に行うものだと決めつける必要はない
[田中博史の分析・解説]「型」を2つの視点で柔軟に捉え,役立つものにしていこう
第3章 経験則からつくる授業の羅針盤
尾﨑正彦が使い分けている授業構成とその意図
関西大学初等部 /尾﨑 正彦
1.問題の一部提示と子どもに任せる展開
2.2つの考え方を対立させながらブラッシュアップ
3.1つの考え方の共有と汎用性の検証
4.複数の考え方の比較と使いやすさの場合分け
5.考え方0からの話し合い
6.考え方の理解から単元全体の課題発掘へ
田中博史が使い分けている授業構成とその意図
「授業・人」塾主宰 /田中 博史
1.経験則から授業の拠り所を整理する
2.問題を子どもたちに伝える場面
3.授業の中心課題となる問いの発生
4.問いの発生は,大きく分けて2通り
5.展開場面で意識することは,わかることとわからないことの境界線を探る活動
6.算数でも常に子どもの心情をはかる言葉かけを意識する
7.振り返りやまとめは必要なときに行う