2022年4月12日火曜日

子どもの目線

委員会活動の担当を決めました。委員会は全校にかかわる仕事を分担して行う活動です。本校では,5・6年生で構成されています。

6年生にとっては,2年目の委員会活動です。子どもたちには様々な仕事を体験してもらいたいと考えています。従って,原則として昨年とは異なる委員会を選択することを条件としました。

また,委員会活動には係活動とは異なり定員が決められています。そのため,必ずしも子どもの要望通りにはなりません。

 

委員会活動の担当を決めるときのことです。自分が担当したい委員会が決まった子どもから,名前磁石を委員会名の下に貼ることにしました。そのときの子どもの様子を見ていると,いろいろな発見があります。


すぐに取り組みたい委員会が決まり,その場所にスッと名前磁石を貼る子どもがいます。一方,委員会を決めるまでに少し時間がかかる子どももいます。昨年とは異なる委員会を選択するという条件により,頭を悩ませている子どももいましたが,別の理由で悩んでいる子どもの姿も見られました。さて,それはどんな理由だと思われますか?


自分がやってみたいのは例えばS委員会。ところが,すでにそこには定員を超える名前磁石が貼られているのです。このままS委員会に名前磁石を貼るのか,それともまだ定員に達していない別の委員会に貼るのか悩んでいるのです。その悩みを声に出している訳ではありませんが,その子どもの目線を見ていると分かります。この理由で悩んでいた子どもは数人いました。

かなり悩んでいるのが手に取るように分かりました。しかし,最後はS委員会とは別の委員会に名前磁石を貼ってくれました。クラス全体のことを考えた,最高学年らしい素敵な姿だなあと感じました。

 

その後,定員を超えた委員会を調整する際にも,進んで別の委員会へと移動してくれた子どもたちもいました。先ほどの子どもたちの姿に刺激を受けたのでしょう。これもとても素敵な姿でした。下学年のお手本となるよい姿が日々見られる毎日です。


子どもの目線に教師が目を配ることも,子どもを巣立てる上では大切な教師の力量の一つですね。これは授業中に板書のどこを見ているのかを探る際にも活用できます。子どもの目線を教師が目線で追うのです。