2026年5月9日土曜日

数値化の意味!

 前回作成した箱の中身の大きさを比べる時間です。

「どうやって箱の中身を比べますか?」

このように投げかけます。その時に聞こえてきたのが,「水を入れる」というう呟きです。この声の意味を読解します。

「水を入れて大きさで比べる」

「重さで比べる。gとか」

「水のかさで比べる。Lとか」

「大きさで比べると,数字で比べられる」

見えない箱の中身を数値化する見方は,重さでも水のかさでも共通しています。「数値化」の見方を価値付けます。

「数値化」のアイディアをもとに,水を入れて重さを測る実験を行います。2つの形の違う箱に水を入れます。Aには1dL,Bには1.5dLの水が入りました。しかし,かなりの水が箱の隙間から漏れてしまいました。これでは正確には測定できません。

そこで生まれてきたのが「砂を入れる」考えです。子どもからは「重さで数値化できる」と,つい先ほど使った見方を活用する声が生まれてきました。

グラウンドで砂を箱に入れて重さを測定します。ところが,同じ形の箱なのに重さが異なります。乾いた砂を入れる子どもと,湿った砂を入れる子どもがいたからです。またしても正確には測定ができませんでした。

「まったく同じものを入れたらいい」

このアイディアが生まれてきました。任意単位につながるアイディアです。ここで時間切れとなりました。次回は,任意単位からスタートします。



面積もそうだったよ!

 「周りの辺の長さの合計が同じ四角い立体があります。中身の大きさは同じですか?」

このように投げかけます。その時に聞こえてきたのが,次の声です。

「面積もそうだったよ(だから中身も違う」

この声の意味はすぐには共有されません。この声の意味を読解していきます。

「面積は辺の長さが同じでも面積違った」

「だから,中身も同じとは限らない」

面積での見方を体積に応用しようとする考えです。1年前の学習と関連付けていくよき見方が生まれてきました。

しかし,今回は体積です。辺の長さとの間に関係はないのでしょうか? 一部の子どもたちは「中身は同じ」と考えています。

そこで,一番中身の大きさが大きくなりそうな立体の見取り図をノートに描かせます。

その一部を板書します。見た目も大きさもバラバラです。子どもからは「辺の長さを教えてほしい」と声があがります。

辺の長さの合計は72cmです。その後,このデータをもとにして,自分がノートに作図した立体を実際に作ります。箱を実寸大で制作して,中身の大きさを調べる次時の活動へとつなげていきます。結果はどうなるのでしょうか・・・。



2026年5月2日土曜日

5過ぎたよ!

 「公約数を見つけよう」

このように投げかけ,順次公約数を見つけていきます。5と42の公約数を見つけていたときのことです。代表の子どもが,5の約数1,5を書きます。次に,42の約数を,1,2,3,6と書きました。そのときに聞こえてきたのが,「全部書くの?」「5過ぎたよ」という声です。

そこで,この声の意味を読解していきます。

「5と42の約数だから全部書かなくてもいいよ」

「6より上の約数はいらない」

「5の約数は1と5で,それより大きい約数はないから,42の約数の6より上は必要ない」

「だから,6より上の約数はない」

子どもたちの説明が続いていきました。「あー」「そういうことか」という納得の声があがってきました。

その後,「5過ぎたよ」の声の意味をペア説明とノート記述で再現させました。見方・考え方はアウトプットしないと定着は難しいからです。

この声の意味を活用して,「14と60「6と12」の公約数も探していきました。

子どもの呟きから授業を創り上げる愉しさが実感できた1時間でした。


2026年5月1日金曜日

隙間なく敷き詰めるには?

 「縦12cmと横18cmの長方形の中に,合同な正方形を敷き詰めます。隙間なく敷き詰められるのは,正方形の一辺の長さが何cmのときですか」

問題文から場面がイメージできる子どもと,そうではない子どもがいます。また「1cmならできる」という声もあがります。

そこで,一辺が1cmの正方形が本当に敷き詰められるのか実験します。実寸大で作図する子ども,1/2のサイズで作図する子どもなどがいました。作図中に聞こえてきたのが「大変」「面倒」の声です。

作図を行うと,1cmの正方形が敷き詰められることが確かめられます。ところが「作図はきりがない」という声も聞こえてきます。先ほどの「大変」「面倒」の声とともに,価値ある声が聞こえてきました。

そこで,もっとよい方法はないかを考えます。そこで聞こえてきたのが「約数を使う」「公約数を探す」の声でした。

そこで,公約数を探します。すると,2cm,3cm,6cmの正方形も敷き詰められることが見えてきました。



2026年4月29日水曜日

約数が多い数はどれ?

 「約数が多い数はどれですか?」

このように投げかけ,目を閉じさせます。その後,現れたのが24,48,60,84でした。直感でどの数字の約数が多そうか判断させます。84と予想する子どもが半数近くいました。

そこで「84が一番多いと考えた人の気持ちを予想しよう」と投げかけます。

「84の一番大きい約数は84,一番小さい約数は1」

「1と84の間が一番遠いから,一番多くなる気がする」

「60は一番小さい約数が1,一番大きい約数が60。間が59だから間の数が少ない」

84の約数の数が最大になると考える気持ちを読解しました。答えを見つけることよりも,子どもたちの論理を読解していくことが算数授業では大切なのです。

その後,各約数を書き出して確かめます。結果は,60と84が約数が一番多いことが分かりました。この約数を書き出しているときに,「数字が大きいからと言って,約数が多いとは限らないよ」とつぶやく声が聞こえてきました。後半は,この声の意味を共有していきます。

「例えば83は1と83しかないよ」

具体的な数値例が生まれてきました。83の約数は2つしかありません。数の大きさと約数の数には比例的な関係がないことも見えてきました。


2026年4月26日日曜日

「サバ缶,宇宙へ行く」に見る教師の気づき力

 フジテレビで「サバ缶,宇宙へ行く」というドラマが放映中です。旧・小浜水産高校が宇宙食となるサバ缶を開発するストーリーです。ドラマでは若狭水産高校として描かれています。

先日の放送回の中で,教師の気づき力がていねいに描かれた場面がありました。東京育ちの女生徒が周りの生徒たちから疎まれた存在となっていました。彼女自身も地方での暮らしに嫌悪感を抱ていました。サバ缶開発にも乗り気ではありませんでした。

そんな彼女を変えたのが教師の気づき力でした。HACCPの認証を獲得するために生徒全員でサバ缶製造室の改造に取り組みます。その時の彼女の何気ないHACCP獲得のためのいくつかの動きを見ていたのが担当教師でした。その気づきを彼女だけでなく,周りの生徒にも教師は伝えます。この教師の気づき力が,彼女を,そして周りの生徒たちの彼女への見方も変えていきました。ていねいなドラマ作りに感心してしまいました。

これはドラマの中でのストーリーですが,同様のことは現実の教室でも起こります。授業場面だけでなく,学校生活での何気ない子どもの気配りある動きを教師がいかにキャッチできるかで,授業がクラスが変わっていきます。

先日は私が担当する5年生の算数授業を別教室で行いました。授業が終わった時,一人の女の子が机上の消しゴムカスを手で集めてゴミ箱に捨てる姿が目に入りました。「えらいねえ」と褒めると,ニコッとして教室へと戻っていきました。

新学期が始まって2週間が過ぎました。教師の気づき力をアップして,授業をクラスを変えていきましょう!


2026年4月25日土曜日

子どもが探究していく愉しい算数セミナーのご案内

6月20日(土)大阪府吹田市で算数セミナーを開催します。テーマは,「子どもが探究していく愉しい算数」です。詳細は,以下をご覧ください。 

◆開催日時:2026年6月20日(土) 13:00〜17:00

◆場所:吹田市活動交流館
    (大阪府吹田市岸部中1丁目22番2号)
    阪急バス【吹高口】徒歩3分 JR【岸辺駅】徒歩15分
大会テーマ「子どもが探究していく愉しい算数授業づくり」

スケジュール
12:15 〜 12:45 受付準備
12:45 〜 13:00 受付
13:00 〜 13:05 オープニング
13:05 〜 13:15 基調講演
13:15 〜 13:20 休憩・準備
13:20 〜 13:40 各学年事前研
13:40 〜 13:50 休憩・準備
13:50 〜 14:10 模擬授業①
14:10 〜 14:30 協議会①
14:30 〜 14:40 休憩・準備
14:40 〜 15:00 模擬授業②
15:00 〜 15:20 協議会②
15:20 〜 15:25 休憩・準備
15:25 〜 15:45 各学年事後研
15:45 〜 15:55 休憩・準備
15:55 〜 16:40 講演会 尾﨑正彦先生
16:40 〜 16:45 クロージング

17:30 〜 20:30 懇親会

参加費 2500円
※参加費は当日、現金でのお支払いをお願いいたします。
(懇親会参加費 4000円程度を予定)

お申し込みは以下のアドレスからどうぞ!