2026年9月16日水曜日

三角形の内角の和は180°?

 「三角形の内角の和は,何度になるの?」

前時の学習での残された疑問でした。そこで,ノートに自由に3つの三角形を作図します。今回はハサミで切る作業はありません。直線の辺は温存されています。ところが,角度の合計は同じにはなりませんでした。

そこで生まれてきたのが,正方形や長方形の内角の和360°を使うアイディアでした。いずれも対角線で切ってできる三角形は,いずれも合同です。従って,360÷2で180°になります。

この情報を基に,一般三角形の内角の和が180°になる演繹的な見方が生まれてきました。

三角形の上の頂点から底辺に向かって垂線を引きます。そこにできるのは直角三角形が2つです。その内角の和が180°になることは,証明されました。そこから一般三角形も180°になることが見えてきました。

帰納的な証明ではうまくできなかった内角の和の問題ですが,演繹的にアプローチすることでその解決策が見えてきました。


できるだけ大きな三角形

 「できるだけ大きな三角形を作ろう」

このように投げかけ,2人1組で画用紙の上で消しゴムとばしゲームをします。三角形を囲めるまで続けます。

ゲームを続けると,いくつかの三角形が完成します。それらの中で「一番大きいと思う三角形を切り取りましょう」と投げかけます。

三角形を切り取った後で,「できるだけ大きなというのは,角度の合計のことだよ」と説明します。すると「全部180°だよ」と声があがります。そこで,本当に「全部」180°なのかを実験します。

結果は,180°が多くありましたが,178°,184°,179°,183°などもありました。180°以外の角度も1/3弱ありました。

180°だと信じている子どもからは,「切るときにずれた」「分度器の目盛りを読むときにずれた」などの声があがります。果たして,本当はどうなのでしょうか。これは次回に学習します。


2026年9月14日月曜日

正方形を合同図形に4分割

 「4つの合同な図形に分割しよう」

このように投げかけ,正方形を分割させていきました。当初は,「2通りしかない」と考える子どもたちがたくさんいました。十字架分割と×分割がすぐにイメージできるからです。ところが,しばらくすると,「何個もある」「無限ある」と声がします。さらに,直線での分割ではなく,ジグザクの線や曲線で分割するアイディアも生まれてきました。この発想が生まれると,分割パターン数は一気に広がります。

黒板に描かれたのは,ユニークな分割のアイディアです。その後,色画用紙に実際に作図をします。ハサミで切って重ね合わせます。これで重なれば,複雑な切り方の図形が合同であるかが確かめられます。

柔軟な発想力が,この学習では大切ですね。




2026年9月13日日曜日

「よい授業が広がる学校を、どうつくる?」 ~ 先生方の授業力を高める、研究部発の校内研修 ~

授業テラスオンラインセミナーのお知らせです。

よい授業が広がる学校を、どうつくる?」

 ~ 先生方の授業力を高める、研究部発の校内研修 ~

校内研修の進め方をテーマにともに学び合うセミナーです。申し込み,詳細は以下からお願いします。

https://peatix.com/event/5182433


「よい授業」が広がる学校を、どうつくる?

「もっと、子どもが考える授業をつくりたい」
「自分の授業だけでなく、学校全体の授業をもっとよくしたい」

そんな思いをもっていても、学校の中でそれを広げていくことは、簡単ではありません。

研究主任を任されたけれど、何から始めればいいのか分からない。
校内研修を企画しても、先生方の「日常の授業」の変化につながっているのか自信がない。
授業について先生同士でもっと語り合いたい。でも、なかなかそんな空気にならない。
自分が大切にしたい授業観と、学校全体で求められている授業のあり方との間で悩むことがある。
若手にも授業の面白さを伝えたい。でも、「こうすればいい」と型を教えるだけにはしたくない。

――そんな経験はありませんか?

今回のセミナーで考えたいのは、
「一人の先生が、よい授業をするにはどうすればよいか」だけではありません。
その一歩先にある、
「学校のすべての先生方の授業力を高めるために、研究部として何ができるのか」
という問いです。

よい授業を「一人の実践」で終わらせない

学校には、さまざまな経験、考え方、授業観をもった先生がいます。
だからこそ、「この授業がよい」「この方法でやりましょう」と伝えるだけでは、学校全体の授業はなかなか変わりません。
では、どうすれば先生方が授業について語り合い、互いの実践から学び、自分自身の授業をよりよくしていく校内研修をつくることができるのでしょうか。
そして、そのために研究部・研究主任は、何を考え、何を仕掛ければよいのでしょうか。

今回の講師は、国立学園教頭 尾﨑正彦先生。
尾﨑先生とともに、
「よい授業」が、一部の先生の実践ではなく、学校の中に広がっていくためには何が必要なのか。
校内研修を軸に考えていきます。

 
こんな先生におすすめです

・研究主任・研究部として、今年度の校内研修について悩んでいる方。
・自分の授業だけでなく、学校全体の授業をもっとよくしたいと感じている方。
・若手の先生から授業について相談されることが増えてきた方。
・「校内研修をやっているけれど、本当に日常の授業改善につながっているのだろうか」と感じている方。
・学校の中でもっと授業について語り合える文化をつくりたい方。

そして、

「よい授業が広がる学校をつくりたい」
と思っているすべての先生方へ。
研究主任でなくても構いません。
これから学校の授業づくりに関わっていきたい先生にも、一緒に考えていただきたいテーマです。

 
一人の授業力から、学校の授業力へ。
授業を変えるのは、簡単ではありません。
まして、学校全体の授業を変えていくことには時間がかかります。
だからこそ、「誰かを変える方法」を探すのではなく、
先生方が互いの授業から学び、自ら授業をよりよくしていける学校をどうつくるのか。
そのために、校内研修には何ができるのか。
研究部には何ができるのか。
尾﨑正彦先生とともに考えてみませんか。
明日の自分の授業だけでなく、
明日からの「学校の授業」を考える時間へ。
皆様のご参加をお待ちしています。

【日時】

2026年9月27日(日)9:00〜10:30


【プログラム】

    8:50 受付
    9:00 オープニング
    9:05 尾崎先生によるセミナー
  10:15 質疑応答
  10:25   クロージング


本セミナーは対話を重視するため、お顔出しできない方はご参加いただきません。
お顔出しできる方のみ、ご参加いただけます。


【定員】
50名(先着順)

※他サイトとの合計人数が定員に達したら募集を締め切ります



2026年9月11日金曜日

五角形の作図からきまりへ

 「五角形は7個の条件で本当に作図できるのだろうか」

このように投げかけます。作図の条件数を7個と予想したのには理由がありました。三角形は3個の条件,四角形の作図の条件は5個でした。条件数が2個増えました。この結果から,五角形も作図に必要な条件数が2個増えて7個になるというのが子どもたちの予想です。

そこで,本当に合同図形が作図ができるのかを実験します。辺の長さ3つ,角の大きさ4つを知らせます。しばらくすると,「できました」と声があがります。

子どもたちの予想通り,7個の条件で五角形の作図ができました。すると,この事実から新たなきまりに気づく声が生まれます。

「三角形は全条件数6-3で必要な3条件。四角形は全条件数8-3で5条件。五角形は全条件数8-3で5条件」

図形の全条件数から3を引けば,作図に必要な条件数になるという発見です。ところが,この意「-3」の意味を共有するのに時間がかかりました。

その状況を改善したのが,「例えば三角形なら」という例示の声でした。

「三角形は情報が6つある。2つの辺と1つの角で作図ができる。使っていないのは,1つの辺と2つの角。これがー3になる」

具体的図形の例が目の前に現れたことで,一気に-3の意味が共有できました。





2026年9月9日水曜日

合同な四角形の作図

「合同な四角形を作図しよう」

子どもたちに投げかけます。 すると,「角と辺を教えて」「辺1角1でできる」「辺1角3でできるよ」などの声があがります。

「辺1角3」は情報数が4つです。この声の背景には論理があります。そこで,この声の意味を読解します。

「昨日の三角形は3つ。だから,四角形は4つでできる」

「三角形は3,四角形は4でできる」

四角形の合同図形の作図で4つの情報と考えた論理が共有できました。そこで,4つの情報で作図ができるか実験します。子どもたちは「辺2角2ならできるかも」と考えています。そこで,この情報で作図に取り組みます。しばらくすると「できた」と声があがります。ところが,完成した図形は子どもによってバラバラです。典型的な例を,板書してもらいました。全く違う図形が描かれました。

すると,「横の辺の長さが分かればできる」「左上の角でもできる」と声があがります。情報数があと1つほしいという声です。そこで,角の情報を1つ追加します。すると今度は,全員が同じ図形(合同)が完成しました。

つまり,四角形の合同図形を作図するためには,5つの情報が必要だということが実験を通して見えてきました。その後,「辺3角2」「辺4角1」でも実験します。いずれも合同図形が完成しました。

この結果を見た子どもの中から,「五角形なら・・・」と場面を拡張する声が生まれてきました。さらに,「5つできる?」「7つだよ」など情報数を予想する声があがります。それらの中で「7つ」と考えた子どもの気持ちを読解します。

「三角形は3つ,四角形は5つだから,2つ増えた」

「だから,五角形も2つ増えて7つ」

「も」というキーワードを使い,情報数7つの論理を読解していきました。実際の実験は次回です。




2026年9月4日金曜日

合同な三角形の作図

 「合同な図形を作図しよう」

このように投げかけ,一瞬だけ図形を提示します。見ていない子どももいましたが・・・。

三角形が提示されました。子どもからは,「辺と角の大きさを知りたい」「それなら作図できる」と,声があがります。ところが「3個でもできるかも?」との声もあがります。

そこで,少ない情報数で実験します。「辺3個」を試します。当初は作図できないと考える子どもが多くいました。定規だけで作図しようと考えていたからです。しかし,作図の途中からコンパスを使う声があがります。これを使えば,作図は簡単にできます。

その後,「辺2個,角1個」「辺1個,角2個」を実験します。いずれも作図ができました。次に生まれてきたのが,「角3個もできる?」でした。これに対しては,頭で図がイメージできる子どももいて,半信半疑の声もあがります。

実験をしてみます。作図を終わった子どもには,友だちが作図した図の見学ツアーに行ってもらいました。図の大きさはバラバラでした。つまり,「角3個」の情報では合同図形は作図できないことが分かりました。

以上の結果から,合同図形を作図するためには「辺の情報は必須」であることが見えてきました。

すると今度は「全部3個になっている」「辺+角が3個になっている」と声があがります。作図に必要な情報数をたすと,いずれも3個の情報で作図ができる共通点に気づいた声です。次の時間につながるよき声が生まれてきました。