2023年8月31日木曜日

アップダウンゲームをしよう!

 「10を超える数」の学習です。子どもたちに,「アップダウンゲームをしよう」と投げかけます。

クラスを2チームに分けます。各チームとも,最初の持ち点は10点です。じゃんけんを行い,パーで勝つと3点,チョキなら2点,グーなら1点が相手チームからもらえます。このルールを聞いて,「あー,だからアップダウンなんだ」と呟く感性豊かな声も聞こえてきました。

1回戦の代表の子どもがじゃんけんを行います。ハートチームがチョキで勝ちました。勝った子が,相手チームのブロックを2個取ります。自分のチームに貼ろうとします。ここで「どこに貼ると思う」と尋ねてみました。様々な考えが生まれてきましたが,10個の横に2個を貼る考えについて,子どもたちが次のように話し合いを進めました。

「10の上に貼ったら,数えにくいよ」

「この前も,似たのをやったよね」

「10ずつ分けたんだよ」

「ここまでが10でしょ」(S子)

10を固まりとして捉えるよさが,前時の学習とつなげて生まれてきました。S子は10の固まりとバラ(一の位)を意識した説明を行おうとしていました。しかし,この説明をしっかりと聞くことは,1年生には十分にできません。そこで,この声の意味を時間をかけて共有していきます。

「10と2に分けると分かりやすいよ」

「だから10と2で12になるよ」

10の固まりとバラの2個を分けてブロックを位置づけることで,数を捉えやすくなることを共有していきました。その後,10と2を「12」と表記することを教えます。

2回戦では,持ち点8点だったダイヤモンドチームがパーで勝ちました。得点は11点になります。ブロックを動かす際に,相手チームから移動してくる3個をどこに貼るのかでズレが生まれました。3個を8個の上に積み上げる考えも生まれてきました。これに対して,次の声が生まれてきます。

「上だと分かりにくいよ」

「さっきの12点も10と2に分けたんだから,今度も10点と1点に分けた方が分かりやすいよ」

前問の考え方を,今回の問題にも活用していくよき考え方が生まれてきました。素晴らしい考え方の表出です。

その後もゲームを進め,各ゲームの得点を「10と1で11」「10と4で14」などと確認をしていきます。

子どもたちは,各ゲームごとの得点を式表記する声も生まれてきました。「8+3=11」という繰り上がりのある式も生まれてきましたが,この答えは図で確認を行いました。

ゲームを繰り返すことで,10を超える数の構成を確認していく展開となりました。



2023年8月29日火曜日

ぴったり10を作ろうゲーム!

 「10を超える数」単元の布石として,「ぴったり10を作ろうゲーム」を行いました。クラスを2チームに対抗戦を行います。

じゃんけんを行い,パーで勝つと3点,チョキで勝つと2点,グーで勝つと1点ゲットできます。合計点がぴったり10点に先になった方が勝ちというゲームです。

ゲームを進めていくと,素敵な呟きが聞こえてきます。ベートーベンチームは1回目に2点獲得しました。2回目に勝った時には3点獲得です。すると子どもから次の声が聞こえてきます。

「5点だ」

「2+3で5点だ」

合計点を求める式を説明する声が聞こえてきました。さらに,次の声も聞こえてきます。

「あと5点で勝ちだ」

「5+5だから10だね」

「10−5でも5点だね」

残りの点数を計算する声も生まれてきました。素晴らしい見方・考え方ですね。

その後,ゲームは進みベートーベンチーム7点になりました。すると今度は次の声が聞こえてきました。

「あと3点だ」

「10−7で3点だ」

「7+3=10だから3点だ」

「パーを出せば勝てるね」

「チョキとグーでも勝てるね」

ぴったり10点になるじゃんけんの組み合わせパターンを考える声です。先を見通すよい見方・考え方です。

最終的には,ダイヤモンドチームが先に10点を獲得しました。計算上は10点になりますが,じゃんけんのたびに獲得したブロックでもその数を確認します。さて,子どもたちは10個をどのように並べるでしょうか・・・。

多くの子どもたちは,5個を2列に並べました。この並べ方だと,5個と5個で10個あることが分かりやすいと感じたようです。

一方,10個を1列に並べる方法も生まれましたが,「何個あるかぱっと見て分からない」と声があがります。確かにブロックが多すぎて,何個あるのかは見ても分かりませんね。するどい指摘です。

5個と5個で10を作る感覚は,自然に子どもたちにも備わっているようですね。この感覚を活用して,次の授業へと進んでいきます。


2023年8月28日月曜日

京セラフィロソフィーから学ぶ

 京セラの創業者,稲盛和夫氏が亡くなられて1年が経ちます。先日,NHKで稲森氏の特番が3本公開されました。稲森氏の著書は何冊も読んでいましたが,映像で見ると新たな学びがまた生まれてきます。

中でも破綻した日本航空を再建する原動力となった京セラフィロソフィーが果たした役割は,改めて大きかったんだなあと実感しました。そこに書かれていることは,学級経営にも通じることが多々あります。子どもを育てることも,企業人として社員を育てていくことも,根本は同じであることが見えてきました。稲森氏の著書は,書店のビジネス書コーナーには必ず置いてあります。先生方も,是非,読まれてみて下さい!

2023年8月27日日曜日

真剣に学び合った授業テラス!

 昨晩は授業テラスでの尾﨑学級の授業公開が行われました。元気すぎる1年生の子どもたちに,参加された先生方も驚かれていたようです。

チャットに書かれた先生方の内容を拝見すると,授業を分析する鋭い視点をお持ちの方が多くいらっしゃることが分かりました。授業改善に対する先生方の真剣な態度やレベルの高さにびっくりしました。

終末の夜にも関わらず,140名を超える先生方にご参加いただきありがとうございました。また,次回も授業公開を行う予定です。お楽しみに!

2023年8月25日金曜日

明日は,授業テラス公開です!

 いよいよ明日が,授業テラス算数講座開催日です。1年生の算数授業45分間を公開します。

算数が大好きな1年生はたくさんいます。ところが,学年が進むにつれてその割合は激減していくのが,日本の算数教育の現状です。果たしてその原因はどこにあるのでしょうか? 単に学習内容が難しくなるからでしょうか? 私はそうは考えていません。この部分も話題にしながら,45分の授業公開を解説を進めていきます。

オンライン講座でも対面のような緊張感を持って2時間を運営していきます。明日をお楽しみに!

2023年8月24日木曜日

授業テラス,緊急再々増席決定!

 満席とお伝えした8月26日開催の授業テラスでの尾﨑学級での授業公開(1年生)ですが,緊急増席が決定しました! 

お申し込みを諦めていた先生,これが本当のラストチャンスです。以下のアドレスからお申し込み下さい。

https://peatix.com/event/3616741/view



今日は豊中市研修講座!

 昨日は淡路島の小学校との校内研修会でした。熱心な先生方に,こちらのやる気もアップしました。

今日は,豊中市教育センター主催の算数講座です。参加者は170名という大所帯です。参加意欲の高い先生方が大勢いらっしゃることに頭が下がります。新学期スタートももうすぐです。ちなみに,北海道ではすでに始まっていますけど・・・。愉しい算数授業改善に向けて,よい学びを進めていきましょう!

2023年8月23日水曜日

授業テラス追加募集も満員御礼!

 授業テラスの追加募集を行っていましたが,どうやら追加分も満席になったようです。お申し込みいただいた先生方,ありがとうございます。今週末の26日お会いできることを,楽しみにしています!

2023年8月22日火曜日

今日はトリプルヘッダー!

 昨日は高知の小学校を訪問しました。夏休み中ですが,先生方が熱心に話し合いを進める姿が見られました。校内研修の成否は先生方の参加度にかかっていますね。

高知の滞在時間は8時間でしたが,アイスクリンという高知名物をいただきました。アイスクリームとシャーベットの中間にあるようなアイスですが,これが最高の美味しさでした。高知のお出での際は,是非,ご賞味ください。

今日は,午前は福井の小学校とオンライン研修。午後は京都の小学校と対面研修。夜は大阪の若い先生方との対面での勉強会です。トリプルヘッダー研修です!

2023年8月21日月曜日

今日は高知です!

 お盆休みも終わりましたね。北海道の小学校は,すでに8月18日から2学期が始まっている地域もあります。日本は広いですねえ。

さて,私も今日から再始動です。今日は高知の小学校を訪問します。今年度2回目の訪問です。前回が全クラス訪問を行った校内研修に熱心な学校です。このように研修に前向きな学校を訪問するのは,こちらもやる気が出ますね。

高知は朝ドラ「らんまん」の影響で観光客が急増していますが,私は仕事だけして帰ります…。

2023年8月13日日曜日

良書に触れてみましょう!

 お盆休みでゆっくりされていることではないでしょうか。この機会に,良書に触れてみてはいかがでしょうか?

先日,鎌田實先生の「この国の『壁』」潮新書を読みました。鎌田先生は,諏訪中央病院の名誉医院長です。短命で有名だった長野県を予防医学の視点から長寿県へと転換していった中心となった先生です。

この本では,医師や薬剤師さんの他に,学校の先生の話題も登場します。壁を乗り越えるためにはなにが必要かを学べるとともに,子どもたちにお薦めの良書もたくさん紹介されています。この夏,お薦めの1冊です。

教育書も読んでいただきたいですが,是非とも,ビジネス書にも目を向けていただけたらと考えています。

「自立した学び手が育つ算数授業」東洋館出版社 刊行!

「協働的な学び」「個別最適な学び」というキーワードが,現場に浸透してきています。次の学習指導要領のキーワードと言われるものです。学校現場は,国からのキーワードが発せられるたびに,それに右往左往している現実があります。 

「協働的な学び」「個別最適な学び」というキーワードを改めて問い直すのが,今回東洋館出版社から発刊した「自立した学び手が育つ算数授業」の企画本です。全国算数授業研究会理事で共同執筆したものです。私も前頁を読みましたが,本当によい本です。是非,お求め下さい。

お求めは以下のアドレスからどうぞ。

https://www.toyokan.co.jp/products/5288?utm_sourc





2023年8月7日月曜日

全国算数授業研究大会が終わりました!

 4年ぶりの完全対面で開催された全国算数授業研究大会が終わりました。500名を超える先生方が参集してくださいました。ありがとうございます。オンライン講座が増加し,対面開催にどれだけの先生方が参集されるのか,主催者の私たちもドキドキしていましたが,500名を超える先生方にお集まりいただき感謝です。対面はオンラインにはないつながりの濃さを実感することができます。

来年度も,完全対面で開催予定です。来年の全国算数授業研究大会もお楽しみに!

なお,全国算数授業研究大会地方大会が,12月2日(土)に仙台市仙台白百合学園を会場に実施されます。こちらもお待ちしています。

2023年8月6日日曜日

今日は全国算数授業研究大会2日目です

 今日は,全国算数授業研究大会2日目です。午前中は3本の公開授業があります。この時間帯の授業会場は,昨日の授業者のプレゼンで決定しました。制限時間5分の中に,どのような情報を盛り込むかで,印象に大きな差が生まれます。この部分のトレーニングは,教員には不十分かもしれません。企業で企画をプレゼン提案で鍛えられている方々とは,圧倒的な差があります。

午後は,盛山先生の公開授業です。指導案を差し替えれらていました。さあ,それがよかったのか・・・。

2023年8月5日土曜日

授業テラス公開講座 増席しました!

 朗報です!

授業テラスでの私のクラスの授業公開講座ですが,増席されました。あと48席あります。申し込みをあきらめていた先生,ラストチャンスです!

お申し込みは,以下のアドレスからどうぞ!

https://peatix.com/event/3616741/view

2023年8月4日金曜日

授業テラス尾﨑学級講座 満員御礼!

 8月26日開催の,尾﨑学級1年生算数授業公開講座は,おかげさまで満席となりました。お申し込みいただきました先生方,ありがとうございます。

公開講座開催まで3週間ありますが,お会いできることを楽しみしています! 残念ながら申し込みできなかった先生方,また,次回の公開講座を計画中です。その際は,是非,ご参加下さい!

授業テラス尾﨑学級公開講座 ラスト1席です!

私のクラスの1年生45分間の算数授業を公開するオンライン講座の残席が,あと1席となりました。申し込もうと考えられている先生,お急ぎ下さいね! 

お申し込みは,以下のアドレスからどうぞ。

https://peatix.com/event/3616741/view


明日から全国算数授業研究大会です!

 明日から全国算数授業研究大会が,4年振りの完全対面開催で実施されます。会場は,例年通りの筑波大学附属小学校です。

本会は実際の授業を見て,語り合う会です。パネルディスカッションでは,熱いバトルが繰り広げられます。基本的に,パネラーは授業者を褒めません。問題点を指摘し,必ず代案を提示します。厳しいようですが,このようにお互いが授業を見合い,代案まで考えることで,よりレベルの高い授業の腕前を磨くと同時に,授業を見る目も磨いていくことができるからです。本会の理事・幹事は算数大好きなオタッキーな集団です。しかし,授業の腕前は一流です。人間性も一流?!

それはさておき,明日からの2日間お楽しみされて下さい。

なお,本大会は事前申込制です。まだ,お申し込みされていない先生は,以下のアドレスから手続きをお願いいたします。

https://www.kokuchpro.com/event/575ef7bb1f5a4caeef58c1d24ef66fc5/


それでは東京でお会いしましょう!

2023年8月3日木曜日

今日はダブルヘッダー講座!

 昨日は,静岡県算数・数学研究大会に参加しました。時間があったので,静岡の美味しいお寿司や静岡おでんを堪能してきました。こんなお楽しみがあるのも,いいですね。

今日は,午前中は尼崎総合教育センターの算数講座,午後は吹田市総合教育センターの算数講座です。ダブルヘッダー講座になります。尼崎は,久しぶりの対面での講座になります。両市の先生方,お会いできることを楽しみにしています!

2023年8月1日火曜日

明日は静岡県算数・数学研究大会です!

 今日は久しぶりに,ホームの初等部に帰ってきました。午前は,企業さんとの打ち合わせ,午後からは豊中市の小学校が視察に来られます。

明日は,静岡市で開催される静岡県算数・数学研究大会に講師として訪問します。静岡市は,ゴールデンウィークに観光で訪問して以来になります。仕事で静岡を新幹線のぞみで通過することは何度かあったのですけど・・・。

新型コロナ感染拡大前は,年に何度も静岡を訪問していました,今回はそれ以来の仕事での静岡訪問となります。明日,静岡の先生方をお会いできることを楽しみにしています!

倍の見方

 昨日は淡路島の4年生の子どもたちに,「倍の見方」の授業公開を行いました。倍のテープを探す問題場面を設定しました。

1問目は,2倍のテープを探します。子どもたちは,基のテープが「1つ分」「2つ分」と倍概念を意識しながら説明を行うことができました。

2問目は,3倍のテープを探します。この問題には,正解が2つあります。これがこの問題の仕掛けです。2種類の3倍を,ここでも子どもたちは基準のテープの「1つ分」「2つ分」「3つ分」と説明することで,見つけていくことができました。

すると今度は子どもたちが,3倍になっていないテープが何倍になるのかを主体的に考え始めました。問題場面を子どもたちが自由に設定したのです。このように子ども自身が問題場面を創造していけるクラスは素晴らしいですね。

最後は,U先生が赤ちゃんの時と今の身長が何倍になっているのかを考えました。この見方を使えば,自分の身長の変化も探ることができるからです。日常生活へも算数の学びを拡張していくことも,算数の大切な役目です。

素直でかわいい淡路島の子どもたちと愉しく過ごした2日間でした。