子どもたちに,次のように投げかけます。
「グラフの50年後を予想しよう」
この時点では,まだグラフは提示していません。それにもかかわらず,子どもたちは次々と話し合いを進めていきます。
「どんなグラフか分からないと予想できない」
「どうやって予想したらいいの?」
「例えば,1年前が32mで,今が35mだとします。3mずつ増えたから,1年後は38mと予想ができる」
「でも,32mから35mに増えたとしても,次は違う増え方かもしれないから,もっとデータがほしい」
「1,3,5,8みたいな変わり方もあるからデータは多く欲しい」
「円安・円高みたいに同じきまりで変わらないものもあるよ」
これらの話し合いから,先を予測するためにのデータ数は多いほどいいということが見えてきました。
ここで,データを提示します。人口ピラミッドの1950年のものです。社会科でも目にした子どもがたくさんいました。
「子どもが多い」「だいたいピラミッドみたいになっている」
「線対称みたい」
これらの気付きが生まれてきました。
次に,2000年のデータを提示します。
「子どもが減った」
「大人が増えた」
「1950年の時に子どもだった人が,50歳位になっているから50歳当たりが多い」
「それなら,また50年後は50歳位の大人がそのまま上に行くということだね」
1950年,2000年の2つの年代のグラフを提示することで,自然と子どもからさらに50年後を予測する声が生まれきました。
そこで,白紙の人口ピラミッド用紙を使って2050年の人口ピラミッドを予測しました。多くの子どもは,老人の人口が多くなってました。「医療が発達するから,亡くなる人は少なくなる」と老人が増える理由を予測する子どもたちもいました。
データをもとに根拠を明確にし,その先の未来を予測する学習に取り組みました。子どもたちが予想したデータの答え合わせは,28年後にできます・・・。