前回の授業の最後の問いを子どもたちに投げかけます。
「辺の数が増えると,面積も増えるのでしょうか」
これまでの結果から,この問いについては子どもたちも面積は増えると考えています。しかし,この考えから「だったら,円の面積が最大になる」という前時にも生まれた反応についての考えには,ズレが生まれました。
「もし正五角形なら,それは円の中に入って隙間ができるから,円の方が面積が大きいよ」
「周りの長さはどちらも同じだから,円と正五角形は中に入る場所と飛び出す場所がある。だから,隙間が埋まったり逆になったりするから面積は同じになるかも」(K男)
「そうかあ,それなら円が最大とは言えないかも」
K男の考えで,子どもの考えは面積は同じに揺れ始めます。おもしろくなってきました。
先ずは,正多角形と面積の関係を確かめていきます。
正八角形の面積は76.8㎠,正十六角形の面積は80㎠,正三十二角形の面積は81.6㎠と増えていきました。この結果から,子どもたちは次のように考えました。
「面積は増えてきたね。でも,増え方は減ってきたね」
「でも,円で面積が減るということはなさそうだね」
「やっぱり円が最大になりそうだね」
「極限まで角が増えたら,円に近づきそうだね」
「円の面積はどうやって求めたらいいんだろうね」
「円を無理矢理三角形に分けたらいいのかなあ」
円の面積が最大になりそうだということは,見えてきました。しかし,その面積をどのように求めたらいいのかが問いとなりました。三角形に分割するアイディアが生まれてきました。ここで時間切れとなりました。次回は,ここからスタートです。