2倍の拡大図の作図に取り組みました。先ずは三角形だけを提示します。子どもからは、次の声があがってきます。
「辺の長さを教えてほしい」
「それならできる」
「角でもできるよ」
「えっ?角だけだとできないんじゃない?」
その後、「3本の辺」「2本の辺と1つの角」「1本の辺と2つの角」の情報で作図ができるのかを確認します。いずれのパターンも、2倍の拡大図が作図ができました。
続いて四角形を提示します。当初は「4つの辺の長さが分かればできる」と声があがります。しかし、しばらくすると「待って、できないかも」「無理だ」と声が続きます。すると今度は、次の声が聞こえてきます。
「条件は5ついる」
「さっきのは条件が4つ。これではできない」
作図の情報の数を「条件」という言葉で表現する声が聞こえてきました。イメージしやすい表現です。この声をきっかけに、「辺が3本と角が2つならできる」「辺が2本と角が3つでもできる」という条件数に視点を当てた考えが生まれてきました。
そこで、これらのパターンを試していきます。その結果、条件が5つあれば四角形の2倍の拡大図が作図できることが見えてきました。
すると今度は、次の声が聞こえてきます。
「だったら五角形は条件が7つ」
「だって、三角形から四角形で条件は2つ増えた。だから、四角形から五角形も条件が2つ増えて7つになる」
「それなら、六角形は条件は9つになりそう」
図形の辺の数と拡大図を作図する条件数にきまりを見つけたのです。果たして、子どもたちの予想通りに作図の条件数は変化していくのでしょうか。