間もなく夏休みです。1学期,クラスの子どもたちは算数授業を愉しむことができたでしょうか?
先日,偶数と奇数の授業を行いました。「あきら君とゆう子さんがカルタ大会をしました。1回戦はゆう子さんが6枚差で勝ちました。2回戦は,ゆう子さんは1回戦よりも1枚多くカルタをとりました。あきら君とゆう子さんの差は何枚になったでしょう」の問題を考えました。カルタの枚数が明示されていないため,子どもたちは「例えばカルタが10枚だったとするでしょ」と具体例をあげて場面を分かりやすい事例に置き換えて考え始めました。10枚では,差は8枚になります。この事実を見た子どもたちは,「カルタ10枚の時は差は8枚だけど,他のカルタの枚数だと8枚にならないんじゃないかな?」と考えます。一般化の世界に子どもたちの思考が拡がっていきます。そこで,子どもたちに自由にカルタの枚数を設定して実験させます。実験の途中から「あれ? 2で割れる数の時にしか1回戦の差が6枚にならない」「11枚や13枚では1回戦の差が6枚にならない」ことに気づきます。6枚差ができる場合とできない場合を整理していくと,カルタの偶数枚数と奇数枚数に分けられていきます。偶数と奇数を用いて考える必然性に子ども自らが気づいた授業でした。
さて,7月25~26日は高知算数セミナーに参加します。7月26日(火)は高知大附属小学校の子どもたちに,公開授業を行います。5年生「単位量当たりの大きさ」単元です。高知の子どもたちに授業をするのは久しぶりです。子どもたちと算数を愉しみたいと考えています。
高知算数セミナーの詳細は以下の通りです。
【高知算数セミナー】
夏の研修として恒例となっている高知算数セミナーも今年で第46回を迎えることになりました。
今回は筑波大学附属小学校・関西大学初等部の先生方の格別のご理解とご協力をいただき,各方面の算数専門の先生が講師として参加してくださいます。同一単元・同一内容の授業を2人の先生にしていただき討議する『立ち合い授業』も計画しています。高知ではなかなか見られない参考になる授業,そして実践をもとにした講演,白熱した授業討議を展開してくださいます。
また,講師の先生方のご協力をいただき,高知会場に引き続いて,第31回幡多算数セミナーも開催いたします。夏限定の願ってもない研修の機会ですので,是非多くの方にご参加いただけますようここにご案内申し上げます。
会 期 7月25日(月)・26日(火)
会 場 高知会館 (高知市本町5丁目6-42)☎088-823-7123
1.主 催 土佐教育研究会算数・数学部会 高知市算数研究会
2.共 催 高知県教育センター
3.後 援 高知県教育委員会 高知市教育委員会
高知県市町村教育委員会連合会
高知県数学教育研究会 高知市教育委員会
4.主 題 問題を解決する算数活動
~子どもの思考過程を大切にした授業づくり~
5.講 師
正木 孝昌先生(前 國學院栃木短期大学)
田中 博史先生(筑波大附属小)
授業 3年 題材 「わり算」
山本 良和先生(筑波大附属小)
講演 「算数授業とICT」
盛山 隆雄先生(筑波大附属小)
授業 6年 題材 「割合の表し方を考えよう」
大野 桂先生(筑波大附属小)
講演 「すべての子どもの学力に応じる算数授業のつくり方」
尾﨑 正彦先生(関西大学初等部)
授業 5年 題材 「単位量当たりの大きさ」
松岡 謙先生(高知市立泉野小)
授業 6年 題材 「割合の表し方を考えよう」
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7.日 程
7月25日(月)
8:30 9:00 9:55 10:05 11:00 11:50 14:00 15:00 16:00 17:00
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受付
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3年授業
(田中
先生)
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休憩
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開会行事
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研究
討議
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休憩
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講 演
(山本
先生)
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昼食
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6年授業
(松岡
先生)
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休憩
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6年授業
(盛山
先生)
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休憩
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研究
討議
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連絡
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7月26日(火)
8:30 9:00 9:45
10:00 10:40 10:55 11:45 12:00
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受付
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5年授業
(尾﨑先生)
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休憩
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研究討議
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休憩
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講 演
(大野先生)
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閉会行事
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8.会 費 3,000円(土佐研会員及び高知市市教研会員)
3,500円(その他の参加者)
1,000円(大学生)
9.申し込み先
高知・幡多会場とも,当日受付が可能です。
(高知県教育センター教職員研修管理システムによる事前受付もできます。)