2018年2月1日木曜日

トイレットペーパーの芯のくるくる

子どもたちに,次の問題を投げかけました。
「トイレットペーパーの芯の模様(くるくる)の長さは何㎝でしょう」
 子どもたちは,
「半径か直径を教えてほしい」
「模様がくるくる何周しているのか教えてほしい」
と考えました。
 そこで,直径は10㎝,模様は3周していることを教えました。この2つの情報で模様の長さを求められるのか実験しました。
 子どもたちは,なんとか計算で模様の長さを求めようと考えました。しかし,2つの情報だけではうまくいかないことに気づきます。

 次に生まれてきたのは,
「芯の高さを教えてほしい」
という声でした。高さが分かれば,円柱状の芯の展開図が描けます。計算の限界への気付から,展開図を作図することで模様の長さを求めようと考えたのです。芯の高さは,19.8㎝。再びノートに実験します。

 さて,子どもたちが作図した展開図は平行四辺形と長方形に分かれました。円柱の側面をどこで切るかで形が異なります。ところが,平行四辺形は斜辺の長さは模様部分と一致しています。模様の長さが分かっていないのに斜辺部分を作図することはできません。
 実際に作図できるのは,円柱を長方形状に開いたパターンになります。この中のくるくるの線のイメージは,子どもによって異なりました。くるくるしているから,曲線をイメージする子ども。展開図状態にしたら直線になるとイメージする子ども。くるくるの線は3本斜めに引かれます。実際のくるくるの線は直線になります。
 ここまでイメージができれば,あとは作図でくるくるの長さが求められます。実際の大きさで作図する子ども,縮図を使って作図をする子どもがいました。どの方法でもくるくるの長さは96㎝になることが分かりました。


 最後に,くるくるの線に沿って組み立てた図形を分解しました。とてつもなく斜辺の長い平行四辺形が誕生しました。想像以上の長さに,子どもたちも驚いていました。