3年生の子どもたちに,次のように投げかけます。
「こぶた→たぬき→きつね→ねこ のしりとり歌の□番目の動物はなんでしょう」
□が8番目の動物を尋ねます。子どもたちは,指を折ったりノートに図を描いたりしながらその動物を探します。やがて「ねこだ」と声があがります。それと同時に,「だって」と8番目がねこになる理由を話そうと,子どもたちに手が次々とあがります。
「図を描けばいいよ。こぶた→たぬき→きつね→ねこ→こぶた→たぬき→きつね→ねこ だからねこだよ」
「こぶた1→たぬき2→きつね3→ねこ4→こぶた5→たぬき6→きつね7→ねこ8 だから8番目がねこでしょ」
図を描くことで,8番目がねこになることが明確にわかります。一方,「式でもできる」「図は大変」という声もあがります。
「式で考えると,4×2=8」
「かけざんじゃなくて,わり算だよ。8÷4=2」
わり算の式になる意味を,子どもたちに考えさせます。
「こぶた→たぬき→きつね→ねこで4匹でしょ。これが1セットだから8÷4」
「8番の中に,4匹で1セットが何セットあるかだから8÷4」
わり算の式の意味の読解を進めます。子どもたちは授業前半の図を使いながら説明していきます。この授業の目的の一つは,式の読解場面で図に立ち返って説明することでした。具体的場面である授業前半の図を使うことで,子どもたちは式の意味を理解していきました。
読解が終わったところで,「なぜ,わり算の答えが2になるとねこなの?」と尋ねます。ここでも子どもたちは,図を使って説明します。
「最後がねこだから」
「4匹1セットの最期がねこ」
「2周まわって最期はいつもねこ」
ここでも,図と式を何度も往復しながら説明することができました。
最期に,この問題が等分除タイプか包含除タイプなのかを子どもに尋ねます。
「これはまとめ配り(包含除)だよ」
「だって,4匹で1つだから。これがいくつあるかだからだよ」
「トランプ配り(等分除)だと,違う問題になるよ」
しりとり歌の問題場面が包含除になることも,子どもたちは指摘することができました。
等分除・包含除の発展問題として取り組んだ1時間です。