わり算の式の種類調べシリーズの続編です。自主学習で,式の種類が2つしかない数値があることを調べてきた子どもがいました。そこで,この問題を子どもたちに投げかけます。
「式が2パターンしかないわり算はあるのかな?」
子どもたちは,
「中途半端な数ならある」
「最初の勉強でやった7が2つだった」
「5もそうだ」
「11もそうだ」
と声をあげてきます。そこで,子どもから生まれてきた数字でできるわり算の種類数が2つしかないのかを,順に調べていきます。その結果,「7÷□,11÷□,5÷□」は式が2種類しかできないことが分かりました。一方,当初は2種類しかないと思っていた「81÷□」は3種類の式ができることが分かりました。
するとここで,子どもたちから大発見が生まれます。
「式が2つしかない7,11,5は,最初のかけ算九九表で勉強した緑で塗られた数になっている」
「同じ答えが2つしかない九九に緑がついているからだ」
かけ算九九の答えの種類数に応じて,数字を色分けする学習を行いました。緑は同じ数字が2組しかないものです。その学習とわり算の種類数の学習を結びつけたのです。学習場面を超えて2つの学びをつなげる子どもたちの発見にびっくり!
この大発見をもとに,他の緑の数で実験を行います。
「3÷□」は「3÷1」「3÷3」の2種類しか式ができません。
ところが,緑数字の「54÷□」は「54÷1」「54÷54」の他に「54÷6」「54÷9」の4種類の式ができてしまいました。
九九表の大発見はここで終わりかと思われましたが・・・。ここで天の声が聞こえてきます。
「九九だけじゃなくて,かけ算全部と考えたらいいんだよ」
九九表の枠をもっと広げて考えると,緑数字が新しく塗り直されたり,新しく発見されたりするという声です。13の段は九九表にはありません。しかし,九九表を拡大したらこれは緑数字になります。
「13÷□」は「13÷1」「13÷13」の2種類しかありません。同様に,「17÷□」「19÷□」も2種類です。
九九表の学習から学びを発展させて考えた子どもたちの発想力,すばらしいですね。