2018年10月20日土曜日

5はどっち

前回,お伝えした概数の翌日の授業です。

子どもたちに,「上から1けたの概数にしよう」と課題を投げかけます。授業のスタートは,単なる復習の計算だと子どもたちは考えています。

①245
②467
③789
④907

いずれも,50を境目に子どもたちは四捨五入して概数に直していきます。前時で子どもたちは,百の位の数字であれば49よりも下は百の位はそのまま,51よりも大きければ百の位は切り上げることを見つけました。また,50は中間値だからそのままだと考えていました。

そんな子どもたちに,5問目を提示します。

⑤75

子どもたちの考えは,約70,約80,どちらでもないに分裂します。前時の学習の履歴から考えれば,70でも80でもないと結論づけてもよさそうです。しかし,子どもたちは次のように説明してきました。

「80だよ。だって,0~9の数を並べて,0と9,2と8,3と7・・・と両端からペアを作ると4と5のペアになって,5は上の方に入るから」
「0,1,2,3,4で5個,5,6,7,8,9で5個。5を9の方に入れないと,5個と5個の引き分けにならない」

75を概数にするとどうなるか,子どもに任せることで,子どもたちは自ら0,1,2・・・という数値を黒板に書いて説明してきたのです。教師が,これらの数値を使うように促したわけではありません。概数の学習でも,子ども自らが数値に働きかける教