算数のかけ算の学習は,九九と呼ばれるかけ算作りとその暗唱場面に入っています。最初に取り組んだのは5の段のかけ算作りです。
5×1〜5×9までのかけ算が完成すると,子どもたちの手があがります。
「おもしろいことがある!」
最初は数人の手があがるだけでしたが,この声に刺激されたのでしょうか次々と「私も見つけた!」と次々と手があがってきます。子どもたちが見つけたおもしろいこととはどんなことでしょうか?
「一の位が5,0,5,0・・・となっている」
「だって,5とびの数だから5,0,5,0・・・となるんだよ」
「でも,6の段だと6飛びだから,5,0,5,0とはならいない」
一の位の数の繰り返しがあるおもしろさに気付いた子どもたちは,繰り返しの根拠や他の段ではこのおもしさが成り立たないことを見出しました。しかし,6の段のかけ算は未習です。そこで,6×1の答えから順に書き出していきます。答えは「6,12,24,30」なので一の位には5の段のような繰り返しはありません・・・。(実は6×9まで書き出すと新たな繰り返しが見えてくるのですが,この時間はここまででした)
この他にも,次のような声があがりました。
「十の位が1,1,2,2,3,3,4,4となっている」
「でも,6の段だと十の位は1,1,2,3だから,6の段には当ては
ならない」
「これは,かける数と答えに関係があるんだよ」
「かける数が1,2,3,4・・・9と順番になっている」
「これは,他の段も一緒」
「かけられる数は全部5になっている」
「他の段も,同じ数だけになる」
「5×5の反対にしても同じ式がある」
「他の段にも6×6みたいに反対の式がある」
「でも,反対にしても同じ式の場所は5の段とは違う場所になる」
「5×5以外は,反対にすると別のかけ算ができる。例えば,5×4なら4×5ができる」
5の段で発見したおもしろさが,他の段のかけ算にも当てはまるのかを進んで考えていく姿が生まれてきました。このように子ども自身が対象場面を拡張して考えられる姿は素晴らしいですね!