2024年3月8日金曜日

5枚・6枚なら・・・

前回の学習の続きです。子どもたちに次のように尋ねます。
「5枚の三角は4個しかできないのかな?」
前回の学習では,パターンブロック5枚で4つの形が作れることが確認できました。しかし,時間が十分になかったために,本当に4つしか形がないのかどうかは確認できませんでした。
そこで,パターンブロック5枚を使って,前時とは異なる図形作りに挑戦します。

「できました」の声が聞こえましたが,それは回転すると同じ形でした。回転する・裏返す動作で同じ形を見つけていくことが,1年生はまだまだ難しいことが分かります。だからこそ,実際に形を触って試行錯誤することに意味があるのです。
最終的に,三角5枚では4つの形ができることが分かりました。

すると,子どもたちが再び動き出します。
「6枚なら4つだ」
「1つ,1つ,3つ,4つ,3つが繰り返すんじゃないかな」
「6つかもしれないよ」
「(増え方が)+2,+1,+2を繰り返すんじゃないかな」
子どもたちは,対象範囲を6枚に拡張して考えを主張してきました。三角形でできる図形パターンに比例的なきまりはありません。しかし,子どもたちはそこになんとかきまりを見出そうとしています。この前向きな姿勢がいいですね。

実際はいくつの図形パターンができるのかを実験します。裏返しや回転で同じ図形を,別図形だと認識する姿がここでも見られました。一方,形が似ているために「くるりんぱしたら同じ形」と早々に判断した図形が,実は別の図形だったパターンもありました。

最終的には12種類の図形ができることが分かりました。三角5枚で4種類の場合よりも,一気に8種類も増えたことになります。子どもたちは,この結果を見て次のように声をあげます。
「普通はきまりがあるのに・・・」
「これはきまりがないねえ」
「すごくとんだよ」
「なんで8つもとぶんだろうね」

これまでの学習では,比例的なきまりを多く体験しています。それと比較した視点が生まれてきたのは,1年生でもびっくりの声でした。