子どもたちに,次のように投げかけます。
「コピー用紙の厚さは0.09㎜です」
ここまで問題文を板書したところで,「それって本当?」という疑いの声が聞こえてきました。そこで,問題文に続けて,次の言葉を付け足します。
「これって本当?」
子どもからは聞こえてきたのは,次の声です。
「測れないよ」
「薄いけどできるよ」
「定規の目盛りは1㎜までしかないよ」
「でも,1/10くらいは測れるよ」
子どもたちが持っている定規で,0.09㎜を測れるのかが話題となりましたが,なんとかできるのではないかとの声も聞こえてきます。そこで,コピー用紙1枚に定規を当てて測定してみることにしました。
結果は・・・,測れません。すると子どもたちは紙を折り始めます。折ることで定規で測れるようにしようと考えたのです。しかし,これでもズレがうまれてうまくいきませんでした。
そこで「100枚ならできる」と声があがります。この声の意味を共有していきます。
「1枚は0.09㎜だと測れない。だから,100枚にする」
「100枚なら,0.09㎜の100倍だから9㎜になる」
「9㎜なら定規で測れる」
100倍すると,小数点が右に2個移動します。0.09㎜が9㎜に変化します。これなら定規で紙厚を測れます。
そこでコピー用紙100枚の厚さをチームごとに測定することにしました。しばらくすると,「本当に9㎜だ!」という感動の声が聞こえてきました。
100枚で9㎜ということは,1枚なら9㎜を1/100にするので小数点が左に2個動きます。結果は,0.09㎜となります。コピー用紙会社の説明通りの結果となりました。
100倍・1/10倍と小数点の移動の関係を使って,コピー用紙の紙厚を調べていきました。