2019年5月20日月曜日

1年でもできる深い学び「8はいくつといくつ」

1年生の「いくつといくつ」も,「8はいくつといくつ」まで進みました。ここまで展開が進むと,子どもたちが学習の先を予測して授業を展開するようになります。

子どもたちと,「8は1と7」「8は2と6」になることを学習します。丸シールなどの具体物を使って,「1と7」「2と6」の組み合わせを確認します。

ここまで学習が進むと,子どもから「次が分かります」「次は3です」「5です」「3と5です」という声があがります。次の問題を予測した声です。しかし,なぜこの組み合わせを予測したのか理解できない子どもたちもいます。そこで,次のように尋ねます。

「どうして次の問題が3と5だと思ったのか,気持ちは分かるかな」

友だちの気持ちを読解させる場面を設定したのです。

「だって,左は上から1,2とくるから次は3」
「1から2は1増えた。だから次も1増えて3」
「右は7,6だから,順番で次は5」
「7から6は1減る。次も1減って5」

子どもたちなりに,数の上下の関係に目を付けて考えていたことが分かります。この見方・考え方は,たしざん・ひきざんの学習にもつながるものです。

本当に「8は3と5」になるのかを,子どもたちはノートに図を描いて確かめます。すると,確かに「3と5」になることが見えてきます。すると,今度はもっと先の場面に対する子どもの動きが生まれてきます。

「だったら次は,1,2,3,4,5,6,7,8だ」
「右は,7,6,5,4,3,2,1,0だ」
「次は,4と4」

まだ提示されていない8の分解数を子どもたちが,次々に発表してきました。ここでも,先ほど発表された数の上下のきまりに基づいた説明が生まれてきました。子どもたちが,そこまでに学んだことを活用して学びを深めた時間だと言えます。

さて,数の論理としてまだ提示されていない8になるパターンが発表されました。しかし,まだ実際に確認してはいません。そこで,ノートに丸の図を描いて確かめます。
その結果,子どもたちが予想したパターンはすべて正しいことが見えてきました。

子どもたちが発見した数学的なきまりや,この他にも生まれてきた数に関する発見をすべて価値づけました。このような取り組みの蓄積が,子どもたち自信で学びを深める礎となっていくのでははいでしょうか。